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作品 子山羊を象った三足付鉢

古代オリエント美術部門 : イラン

子山羊を象った三足付鉢

© 1991 RMN / Hervé Lewandowski

古代オリエント美術
イラン

執筆:
AB

彫刻の素材としての瀝青の使用は、6000年の占拠期間があったスーサ平原の大都市であるスーサおいて固有の創意である。紀元前2千年紀初頭、地所のある大きな別荘と棺墓の中で検出された、華美な副葬調度類が証拠付けるように、都市は非常に繁栄していた。そこに安置されていた瀝青(天然アスファルト)製の鉢は確かに贅沢品であった。

スーサ市固有の生産

瀝青の彫刻は、スーサの典型的伝統に属している。それは、ルーヴル美術館に展示されている、うつ伏せになった猛禽の印象的な表現とともにウルク期に出現を見る。3千年紀中頃には、彫像、奉納台、浮彫、また扉の錠前などは、この黒色の炭化水素の樹脂で製作されている。次の千年紀初頭には、職人たちは鉢の製造に方向転換する。それを装飾するために選択された動物たちは、山羊と牛の種である。スーサ以外で発見された瀝青に彫刻された唯一の容器は、スーサ平原にあるチョガー・ミーシュから出土した。それはここと同じように子山羊を表しているが、取っ手に彫刻されている。

瀝青の新しい解釈

ごく最近まで、瀝青は、炭化水素の樹脂や粉末された方解石のような鉱物の脱脂剤の粘りのある要素を原料とした、人工的に合成した瀝青のゴム状物質であるとみなされていた。混合物は、彫刻されるに十分に硬質でむらのない素材になるために、250度に加熱しなければならなかったに違いない。しかし、スーサ平原の北東にあるルリスタン地方の断層で、天然の状態で固形瀝青が発見され、それ以降スーサの彫刻家が利用していた瀝青を、真の天然石とみなしている。

子山羊を象った三足付鉢

「子山羊を象った三足付鉢」は、スーサ市の北に位置するアパダーナ遺丘で、ほとんど他の瀝青製の鉢と同じように、逆さまのバスタブ形をした縦溝装飾のある棺墓の中で発見された。したがってそれらの贅沢品は、副葬用の品であったと思われる。それらは、紀元前2000年頃に地方で権力を握ったシマシュキ王朝のものと推定される。
瀝青(天然アスファルト)製の三足付鉢は珍しい形であり、最もありふれた器形は、多少とも深めの椀である。器の口縁には、金製の上端のブロンズ釘で固定された貝殻でできた6個の小型装飾板がはめ込まれている。彫刻家の意図は、素材間の黒と白の反対色を巧みに利用することである。鉢の底面は、角の非常に発達した山羊の一種である子山羊の形をした3本のはめ込み式の足で支えられている。動物の前半部は高浮彫が施されているのに対し、後半部は浮彫で、3本の足が始まる鉢の底面に穴を掘られた内部にぴったりはまるように、再び持ち上がっている。器の最も美しい部分である楔(くさび)は、他にも入念に作り上げられた要素の固定を確かなものにしている。後方に投げ返された3匹の子山羊の角は、接合アーチの役を演じると同時に、器に量感と軽快さを与えており、総ての一連のなかでおそらくこれが最も洗練された作品である。

出典

- AMIET Pierre, Élam, Auvers-sur-Oise, Archée, 1966, n 210.

- DESCHESNE Odile, The Royal City of Susa : Ancient Near Eastern Treasures in the Louvre, catalogue d'exposition, New York, Metropolitan museum of art, 1992, n 63. 

- CONNAN Jacques, DESCHESNE Odile, Le Bitume à Suse : collection du musée du Louvre, Éditions de la Réunion des musées nationaux, Paris, 1996, n 221.

- BENOIT Agnès, Art et archéologie : les civilisations du Proche-Orient ancien, École du Louvre, Éditions de la Réunion des musées nationaux, Paris, 2003, pp. 312-313.

- CONNAN Jacques, Deschesne Odile, "Un Matériau énigmatique : le mastic de bitume de Suse", in Techné, 1998, pp. 13-16, n 7.

作品データ

  • 子山羊を象った三足付鉢

    シマシュキ王朝時代(紀元前2000-1940年)

    イラン、スーサ、アパダーナ遺丘、墓1

  • 瀝青岩(天然アスファルト)、金、ブロンズ、貝殻(小型板と眼の白色)、ラピス・ラズリー(瞳孔)

  • 1921年、ロランド・ド・メクネ

    Sb 2737

  • 古代オリエント美術

    リシュリュー翼
    1階
    イランとバクトリア:紀元前3千年紀‐紀元前2千年紀初頭
    展示室9

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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