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作品 小型円卓

工芸品部門 : 18世紀:新古典主義

小型円卓

© 1998 RMN / Daniel Arnaudet

工芸品
18世紀:新古典主義

執筆:
Muriel Barbier

ルイ15世の最後の愛妾、デュ・バリー夫人(1743-1793年)は、1771年に建築家シャルル=ニコラ・ルドゥー(1736-1806年)を使って、ルーヴシエンヌ城の楕円サロンを、最新の流行に改装させた。小間物商のシモン=フィリップ・ポワリエはそこに、ルーヴルのすばらしい小型円卓を納入した。この作品は当時の最高の家具職人、マルタン・カルラン(1730-1785年)と、セーヴル製作所の最も才能ある絵付師シャルル=ニコラ・ドダン(1734-1802年)の協働の成果である。

中央の板に表われる東洋趣味

磁器でできた円形の大きな板は、カルル・ヴァン・ローが1737年に描いた«愛妾を前に演奏会を開く偉大なトルコ人 »(現在ロンドン、ワラス・コレクション蔵)を基にしてつくられた。その絵はルイ14世の医師の息子、ルイ・ファゴンのために制作された。ファゴンは、徴税請負人として輝かしいキャリアを積み、ジャン=バティスト・ウドリーや、カルル・ヴァン・ローの作品の大蒐集家であった。円卓の板は、絵を基に直接シャルル=ニコラ・ドダンが描いたのではなく、クロード=アントワーヌ・リトレが、原画を基に起こした版画を基にして描かれた。そうして、原画のものとは大きく異なる色彩は、完全に後から想像で施されたものであり、また、構図は左右が逆にとらえられている。その場面は、若い女性のチェンバロ奏者が、バイオリン奏者とチェロ奏者の伴奏で、スルタンと、スルタンの愛妾、そして何人かの遊女を前に、王宮の内部で演奏をしているところである。東洋趣味の嗜好は、1720年から30年にかけてその絶頂を迎えるが、18世紀を通してその人気の火は、消えることはなかった。

周りの6枚の板を彩る優雅で牧歌的な場面

中央の板は、軟磁器製の、曲線的な6枚の板に囲まれている。おなじくシャルル=ニコラ・ドダンの手によるこれらの板は、地が空色で、アントワーヌ・ヴァトーの絵を複製した版画を基に制作された。それらの場面には、花の葉飾りに囲まれた風景画の中に、人物が一人か二人描かれている。それらは、その細部や遠景の描写により、ドダンの才能を私たちに示してくれる。これらの場面は青色の地に配置された、彩色されていない部分に描かれており、青い色の地とは、金色に塗られた鎖の輪と花形装飾により、境界線を引かれている。空色の地は、ヴァンセンヌにおいてアカデミー会員のジャン・エロによって開発され、1753年に、ルイ15世の食器セットのために、初めて応用された。複製された版画は、ルイ・クレキーの« 幸せなひととき»と« 満足する羊飼い»と、ジャン・モワローの«花の女神フロールのお気に入り»、シャルル=ニコラ・コシャンの«あやめ、ダンスを踊るには早すぎる時間、または舞踏曲を聴く慶び»と、ピエール=アヴリンヌの«夢見る女»である。残りの1枚は、誰の作品であるか不明である。ドダンはこれらの原典を、構図を軽くしたり、自分で何かを加えたりすることで、非常に自由に取り扱った。これらの6枚の板は、優雅で牧歌的風であり、中央のパネルを引き立てる装飾となっている。

マルタン・カルランとシモン=フィリップ・ポワリエ

マルタン・カルランは生涯を通してパリの小間物商のために仕事をした。その中の一人がシモン=フィリップ・ポワリエである。新しいものを求めてやまない顧客を、満足させる方法を模索する中で、ポワリエは家具に磁器を組み合わせることを考え付いた。彼は、1760年からセーヴル製作所に、家具に施すための磁器の板を注文する。マルタン・カルランは、この種の家具の制作に非常に長けていた。デュ・バリー夫人の小型円卓のために、彼は脚部分を2つの部分に分けた。下部には、キャスターが付いた正形サイマ(S字型刳り形)の脚が3本、そして上部は、各面がそれぞれ渦型持ち送りに終結する、3平面をもつ柱身からなる。カルランが制作したもので、磁器の板が施された小型円卓は、他に2脚知られている。1つはワルシャワ王宮、そしてもう一つは、1788年にスペインにたどり着き、マドリッドの王室コレクションに保存されている。

出典


作品データ

  • マルタン・カルラン(1730-1785年頃)

    小型円卓

    1774年

    ルーヴシエンヌ城のデュ・バリー夫人のコレクション、そしてマルメゾン城のジョゼフィーヌ皇后

    パリ、そして王立セーヴル磁器製作所

  • 台:オーク材の骨組み、アマランサス材の化粧板、セーヴルの軟磁器、金箔を貼ったブロンズ脚部分:一枚板のマホガニー、金箔を貼ったブロンズ

    高さ81.70 cm、直径80 cm

  • 1978年に蒐集

    OA 10658

  • 工芸品

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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作品の補足情報

中央の板の裏に組み紐文で2重の『L』(ヴァンセンヌ製作所で1750年から、その後セーヴルで使用されていた印):文字―日付V(1774):記号『K』 (シャルル=ニコラ・ドダンの個人的な印)