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作品 建築装飾浮彫の破片

古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術部門 : ローマ美術

建築装飾浮彫の破片

© 2007 RMN / Hervé Lewandowski

古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術
ローマ美術

執筆:
Astier Marie-Bénédicte

この巨大な建築装飾浮彫は、紀元2世紀にローマに設置された凱旋建築物装飾の一部をなしていたものであると思われる。この作品は帝政時代のローマ美術に特有の、歴史的場面を描いた浮彫の伝統に沿っている。この彫刻が語る宗教儀式は、紀元118年ハドリアヌス帝によりもたらされた数々の戦勝を称賛しているのであろう。トーガをまとった男とフルート奏者に先立ち、2人のいけにえ係の僧は供犠のため用意された雄牛を祭壇に連れて行く。

供犠の準備

長年ローマのマッテイ・コレクションの一部であったこの大理石のパネルは、1894年ルーヴル美術館に収蔵された。巨大な寸法にもかかわらずこの浮彫は、部分的に保存されているに過ぎず、多くの修復を受けてきた。よってこの作品は、より巨大な建築装飾構造の一部をなしていた破片なのである。彫刻は、トーガをまとった男、フルート奏者、供犠のために用意された雄牛の鼻革を引っ張りながら連れて来る2人のいけにえ係りの僧が参加した宗教的儀式を描いたものである。この浮彫の右側には、この動物の供犠施行を祭壇の傍らで待つ神官の存在を加えるべきであろう。この場面は花飾りと盾、クロスされた槍、卜占官達が使用する棒、リトゥウスなどで装飾された2つの神殿の前で展開されている。

凱旋建築物の破片

この装飾は、紀元2世紀初めの数十年間に、ローマに建築された、おそらく凱旋門と思われる、凱旋建築物の装飾の一部であったのであろう。この建物は、紀元118年サルマタイとロクソラニに対するハドリアヌス帝の戦勝を称賛するために建築されたのだろう。人物達が頭に被る月桂樹の冠は、ここに表わされた供犠が、皇帝のローマへの凱旋帰還を記念している事を示しているのだろう。それでなければこの儀式は遠征に発つ前のものを表すのだろう。

歴史的浮彫の芸術

ローマの政治、宗教の現実がここでは極めて細部に渡り描写されている。参列者の衣装、雄牛を飾る装飾品や背景に映し出される建物の造りはとても細かく表現されている。このパネルはローマの公式美術においてとても特徴的な、歴史浮彫の伝統に沿っている。前2世紀を境に登場するこの種の作品(ルーヴル美術館蔵のドミティウス・アエノバルブスの浮彫を参照)は、帝政期において大発展を遂げることになる。供犠を司る皇帝は多くの場合、ローマ人神官、執政官、将軍に囲まれて現れる。その姿は鷹揚さ、あるいはまた凱旋軍隊長の姿で表わされている。彫刻家たちはこうしてローマ帝国の力強さをも表現した。数世紀の間あまり変化のなかった図像の構図は、ほとんど固定化されていった。細かい変更事項のみが、その場面を記念行事が行われた時期と照合させることができる。

出典

MICHON E., "Les bas-reliefs historiques romains du musée du Louvre", Monuments et mémoires. Fondation Piot, XVII, 1909, pp. 223-231.

作品データ

  • 建築装飾浮彫の破片

    紀元100-125年頃

    ローマ

    Rome

  • 大理石、高浮彫、浅浮彫

    高さ2.10m、幅1.75m

  • 旧マッテイ・コレクション

    《供犠の準備》

    N° d'entrée MNC 1786 (n° usuel Ma 992)

  • 古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術

    ドゥノン翼
    1階
    スフィンクスの中庭
    展示室31

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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