Go to content Go to navigation Go to search Change language

ホーム>作品と宮殿>コレクションと学芸部門>彫像土台の浮彫

作品 彫像土台の浮彫

古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術部門 : クラシック時代のギリシア美術(前5-前4世紀)

古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術
クラシック時代のギリシア美術(前5-前4世紀)

執筆:
Astier Marie-Bénédicte

この浮彫は紀元前420年頃アルカメネスにより制作された、宗教彫像の土台の装飾の一部を復元している。これ他の彫像はアテナイのアゴラにあるへパイストス神殿のなかで崇拝されていた。ここで描かれている主題、アテナイの初代王エレクトニオスの誕生は、アッティカ地方で特に普及した、一連の奇跡的誕生の土台のうちの一つである。上半身のみで表れるガイア(大地)は、エレクトニオスの父へパイストス、アフロディーテの目の前で女神アテナにその子供を差し出している。

エレクトニオスの誕生

以前アルバニ・コレクションに帰属されていた、このローマ時代の浮彫は、紀元前5世紀末のギリシアのオリジナル作品を元に、紀元2世紀に制作されたと推測される。上部が全て近代のものであるこのパネルは、アテナイのアゴラのへパイストス神殿の、アルカメネス作の宗教彫像の土台装飾の一部を再現している。へパイストスはアテナを情熱的に追いかけたので、その精液が女神の衣服を汚してしまった。それを不快感に思ったこの女神は、その布地を地面に捨てた。原初の大地ガイア(またはゲー)は、この布をふところに受け入れエレクトニオスを生み出した。そのことから彼の名は、ギリシア語のエリ(羊毛)、クトニオス(地下)とされた。上半身を地面から出現させる、アナドスで描かれたガイアは、アテナに乳児を差し出し、へパイストスとアフロディーテはこの舞台の両端にてこの場を見守っている。もう一つの断片的な複製品は、この場と同じ場面を描いており、それはティボリのハドリアヌス帝の別荘にて発見された。しかしながらそれは、男性人物の表現、アルバニの浮彫には無い、木に背をもたれた女性などのいくつかの違いが見られる。 

アルカメネスの作品の反映

複製品作家の独創性にもかかわらずこのアルバニの浮彫は、衣紋の加工、人物の動作の中にアルカメネス術の影響が見られる。このアテナイの彫刻家は、クラシック時代の巨匠であり、ペイディアスの弟子である。彼は紀元前420年頃へファイステイオンの宗教彫刻の基壇を制作した。浮彫の左側は、この彫刻家の最も完成度の高い作品の一つ《庭園のアフロディーテ》に反映する、柱に寄りかかる女性像を見分ける事ができる。そのマントの衣紋が豊富に垂れ下がる柱に肘をつくこの女神は、肩と左胸がむき出しになり、両足が組まれた姿で表れている。それは、その原作の巧みにバランスが崩された均衡に従っている。ローマ皇帝時代、幾度も複製されたこの種の彫像は、ルーヴル美術館においては二つの大理石複製品の例にて知られる。

アッティカ地方の象徴的な人物

エレクトニオスはアッティカ地方の象徴的な人物である。アテナイ人は、彼らの先祖と王の伝説的誕生のため、自らを原住民(この土地で生まれた者)と思っていた。この挿話もまた、とりわけ現地の芸術家に使用された。この浮彫の装飾は、アッティカ地方全体に普及した、一連の奇跡的誕生の土台の一つである。伝説によるとエレクトニオスは、通貨の導入、アテナ信仰の確立、この女神を称えるためのパンアテナイア祭を設立することで、アテナイの繁栄に貢献した。

出典

- HOLTZMANN B., L'Acropole d'Athènes : monuments, cultes et histoire du sanctuaire d'Athéna Polias, Picard, Paris, 2003, p.28, fig.3.

- KOSMOPOULOU A., The iconography of sculptured statue bases in the archaic and classical periods, 2002, p.126-130, p.242-243, n 61, fig.99.

- MARTINEZ J.-L., Les Antiquités grecques. Guide du visiteur, Musée du Louvre, Paris, 2002, p.54.

- HOLTZMANN B., D'après l'antique, Musée du Louvre, Paris, 2000, p.26, fig.3.

- ROLLEY Cl., La sculpture grecque, II. La période classique, Picard, Paris, 1999, p.144-145.

作品データ

  • 彫像土台の浮彫

    ローマ時代の作品(紀元2世紀?)

    ローマ(イタリア)

  • ペンテリコ産の大理石(アッティカ)、薄浮彫

    高さ1.65m、幅1.07m、奥行き0.85m

  • 旧アルバニ・コレクション、1797年のトレンティーノ条約によるナポレオン接収品、1803年ルーヴル美術館に収集

    エレクトニオスの誕生

    Ma 579

  • 古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

チケットを購入する