Go to content Go to navigation Go to search Change language

ホーム>作品と宮殿>コレクションと学芸部門>斑岩の壺:《シュジェールの鷲》

作品 斑岩の壺:《シュジェールの鷲》

工芸品部門 : 中世

斑岩の壺:《シュジェールの鷲》

© 1990 RMN / Daniel Arnaudet

工芸品
中世

執筆:
Marie-Cécile Bardoz

国王ルイ6世とルイ7世の顧問であり、サン・ドニ修道院の修道院長であったシュジェールは、同修道院の宝物室を財宝で満たすことにとりわけ熱心だった。シュジェールはある櫃の中に古代の斑岩の壺を発見し、これに金具を付け加え、鷲の形をした典礼用の壺に作り変えた。この水差しは、シュジェールのために製作された一群の飾石の壺の1つである。これらはサン・ドニ修道院が雇った金銀細工師によって、また本作品に関してはイル・ド・フランス出身の金銀細工師によって制作された。

修道院長シュジェール

サン・ドニ修道院修道院長シュジェール(在位1122-1151年)は、国王ルイ6世とルイ7世の顧問を務め、王国を支配した。この人物は、自身が再建を指揮したサン・ドニ修道院を豊かにする一連の計画に取組んだ。見事な典礼用の壺をいくつも制作したことは、なかでも注目に値する。シュジェールは、当時聖ドニと混同されていた偽ディオニュシオス・アレオパギテスの理論に想を得て、財宝を観想すると人間の魂を超越し、神に近づくことができると考えていた。

シュジェールのメセナ(文芸保護)

これら豪華な壺のうち、現存するのは、ワシントンのナショナル・ギャラリーが所蔵する《瑪瑙の聖杯》、ルーヴル美術館が所蔵する《紅縞瑪瑙の水差し》、《アリエノール・ダキテーヌの水晶の壺》および本作品《鷲》である。シュジェールは、修道院の櫃の中で発見したこの古代の斑岩の壺用に鍍金した金具を作らせて鷲の形にしたが、その理由は知られていない。

「各地から集まった」金銀細工師たち

とはいえシュジェールは、オリエントの動物を象った壺や、ビザンティンの織物に描かれる図案化された鷲のモチーフを、おそらく手本としたのだろう。この事業を首尾よくやり遂げるために、シュジェールはロタリンギアやイル・ド・フランスの工房から様々な金銀細工師を招いた。典礼用の見事な壺に関しては、イル・ド・フランス出身の金銀細工師が制作したのはほぼ間違いない。鷲の頭部の驚くべき自然主義と、羽の極端な様式化を考えると、《鷲》はある意味でゴシック美術の萌芽を告げるものと捉えられる。

出典

- MONTESQUIOU-FEZENSAC B. (de), Le Trésor de Saint-Denis, Paris, 1973-1977, I et II, n° 28, III, p. 42-44.

- Le Trésor de Saint-Denis, Paris, Catalogue d’exposition : musée du Louvre, 12 mars – 17 juin 1991, notice 31 (Danielle Gaborit-Chopin).

Le Trésor de Saint-Denis, Les Dossiers de l’archéologie, n° 158, mars 1994.

- Suger’s liturgical Vessels, Abbot Suger and Saint-Denis, a Symposium, The Metropolitan Museum, New York, 1986, p. 283-293.

作品データ

  • 斑岩の壺:《シュジェールの鷲》

    壺:古代金具:サン・ドニ修道院、1147年以前

    サン・ドニ修道院宝物室

    壺:エジプトまたはローマ帝国

  • 赤紫斑岩、銀にニエロ(黒金)、金鍍金

    高さ43.1cm、幅27cm

  • MR 422

  • 工芸品

    リシュリュー翼
    2階
    シュジェール
    展示室2

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

チケットを購入する

作品の補足情報

銘文:"INCLU (di) GEMMIS LAPIS ISTE MERE (t) UR ET AURO / MARMOR ERAT SED IN HIS MARMORE CARIOR EST "(この石は金と宝石に嵌めこまれるに値した。)