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作品 最古の粘土板

古代オリエント美術部門 : メソポタミア

最古の粘土板

© 2011 Musée du Louvre / Thierry Ollivier

古代オリエント美術
メソポタミア

執筆:
Iselin Claire (d'après une notice d'André-Salvini Béatrice)

最古の粘土板が現れたのは3300年頃のウルク第4層においてであり、 そのほとんどが会計簿または目録であった。これらの文書では、小さな刻み目で記された数字が人物名や動物また食料品が図案や絵文字で指し示され次に続いている。図形文字とその後の楔形文字体系は、3千年近くの間メソポタミア文明の基本的特徴でありまた統一要因でもあった。

新しい伝達手段

1920紀元前4千年紀後半を通して、メソポタミアでは、都市と国家概念の誕生につながる新しい社会秩序の複合性により、独創的な伝達手段の発明をもたらした。紀元前3300年頃の国家都市で最初の文字が現れた。南方にあるウルク市は文献に「シュメールの国」として示されている地方の中心に位置しており、その名が起源となった遺跡である。1920年代末から、粘土製ときには石製の5000枚以上の札またはタブレットがそこで出土された(第4層と第3層)。点在する同時代の記録文書の構成要素は、さらに北にある通称ウルクと呼ばれる文明を含む地域で、主としてハブラ・カビーラとテル・ブラク(シリア)で発見された。この地理的な拡散は文字が文明化された日常のなかに組み込まれたことを立証しており、それ以降、本質的な特性を示す歴史的説明と呼ぶことができる。

絵文字、言語を保存するための最初の試み

当初の文字体系は表語文字または表意文字であり、文字記号は言葉または思考を表現している。それらから書き言葉の起源を突き止めることはできないが、おそらくシュメール語を書き留めている。文字記号は4つの範疇(はんちゅう)に分類されることができる。
-指し示された全体または部分の写実的な形をした絵文字。
-概念や思考を書き写した写実的または抽象的な象徴で、象形的意味が即座に識別されなかったもの。
-丸い尖筆で柔らかい粘土に刻まれた小さい刻み目または押印された円形で構成された数字記号。
-二つの文字記号を付け加えるかまたは組合せて、念入りな情報を提供する複雑な文字記号。
労働者への日給である一日分の大麦支給は、個人を象徴した様式化された頭部の前に、このように穂を描くことによって表現されている。またその横には、ウルク遺跡で発見された粗製の碗型土器に似たイメージが描かれており、これは各人に支給される食料の量(約0、8リットルの大麦)を収めるのに使用されていた。固有名詞を書き留める必要性から、最初から音声的特長の糸口となった。文字記号は、たとえ初めは固有名詞の字体が形象的表示のしきたりに従って確かに写し取っているにしても、実際には音のためと同じように意味のためにも使われていた(ルーヴル美術館、AO 29560とAO 19936)。粘土板のひとつ(ルーヴル美術館、AO 29560)には、ディルナム(現在のバハレーン島)の表意文字があり、これは既に交易制度が定着していたこと、またきわめてそれが周到していたことを明示している。

国家大組織の管理記録

これらの長方形の小さな粘土板は収入と支出を対象としており、物品の出納(食料品、織物、家畜)および人事異動に関するものである。これは家畜の飼育記録と他には放牧地の面積計算と行政を取り扱っている。粘土板の表面は段と仕切りによって区切られて、それぞれに独自の情報が収められている。これらは情報要素が補い合って入念に作り上げる文書体系に属しており、近代になって解釈と解読の困難さを倍加させている。ウルク第4層-第3層(紀元前3300-3000年)の書記たちは必要不可欠なものしか記さなかった。孤立した言葉と文章の文法的構造がないために、売買の性質を不確実なものにしている。他にも、目録に記載される資産の性質に応じて、いくつもの番号付け体系が存在している。

出典

- ANDRE-SALVINI Béatrice, "Notices", in Naissance de l'écriture : cunéiforme et hiéroglyphes, catalogue d'exposition, Galeries nationales du Grand Palais, 7 mai-9 août 1982, Éditions de la Réunion des musées nationaux, Paris, 1982, p. 52, n 7-8.

- ANDRE-SALVINI Béatrice, "Les Tablettes cunéiformes de Qal'at al-Bahrein", in Bahrein, la civilisation des deux mers, catalogue d'exposition,  Institut du monde arabe, 18 mai-29 août 1999, Paris, Institut du monde arabe, 1999, p. 41.

- DAMEROW Peter, ENGLUND Robert K., NISSEN Hans J., Frühe Schrift und Techniken der Wirtschafts-verwaltung im alten Vorderen Orient. Informationsspreicherung und verarbeitung vor 5000 Jahren, catalogue d'exposition, 16 mai-29 juillet 1990, Franzbecker, 1990, p. 205, n 4.28.

- Les Donateurs du Louvre, catalogue d'exposition, musée du Louvre, Paris, Éditions de la Réunion des musées nationaux, 1989.

作品データ

  • 最古の粘土板

    先都市時代(前4千年紀末)

    イラク(メソポタミア)、ウルク(現在名ワルカ)(?)

  • 先楔形文字のある粘土板:石灰岩粘土半透明の緑石

    長さ4.5cm、幅4.3cm、厚み2.4cm長さ7.2cm、幅4.5cm、厚み1.5cm長さ4.2cm、幅4.2cm、厚み2.4cm

  • 1947年取得1988年取得1924年取得

    AO 19936

  • 古代オリエント美術

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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