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作品

古代エジプト美術部門 : キリスト教時代のエジプト(紀元4-紀元12世紀)

© Musée du Louvre / G. Poncet

古代エジプト美術
キリスト教時代のエジプト(紀元4-紀元12世紀)

執筆:
Meurice Cédric

櫛の歯が多数欠落しているものの、中央の図像がほぼ完全な状態で残っているおかげで、この櫛はその貴重な価値を留めている。人物が3人表され、上部と下部にはギリシア語で銘が刻まれている。これらの図像と銘は、舞あるいは詩のコンテストの場面を連想させる。

極めて古い櫛

この櫛は象牙でできている。中央の長方形から、上部には間隔が詰まった歯が、下部には上部より間隔が開いた太目の歯が付いている。両段とも多数の歯が欠落しているが、とりわけ下段の欠落が激しい。貼り付けた歯もいくつかある。

装飾の謎の人物

中央の図像の枠の上部と下部には、銘文が、装飾として刻まれた線に沿ってギリシア語で記されている。枠の中には、3人の人物が透かし彫りに彫り上げられ、全体に立体感が強調されている。中央にいる人物は、螺旋状にねじれた柱身を持つ二柱の上にアーチがのせられた建築物の前に立っている。飾紐とメダイヨンで飾られた長い衣装をまとった女性は、頭にヘアーバンドを付け、肩帯を斜めがけにし、上に挙げた右手には冠を握っているようだが、冠の上部はへりにかかって見えなくなっている。中央の女性の右には、同じポーズを取った女性が描かれているが、肩帯は付けておらず、冠も手にしていない。左には、チュニックを着用した男性が、目の前の小さな腰掛に置かれた巻物を取っている、あるいは腰掛の上に巻物を置いている。左手を挙げて、中央にいる人物に挨拶をしているように見える。彫り師が彫り忘れたのだろうか、左足は裸足のままで、右足だけに細長い革紐が付いたサンダルを履いているのに気が付くだろう。

幸運を祈願

この場面の取り扱い方から、中央にいる人物に焦点が当てられ、脇にいる二人は、何らかの方法で中央の人物に敬意を表しているところが描かれていると思われる。このことは、「ヘラディアの幸運とブルー万歳。アーメン」と記れたギリシア語の銘を見ても確認できる。このような幸運とブルーの祈願は、この品が文芸コンクール、あるいはミモス劇やパントマイムのコンクールと何らかの関係があったことを示している。つまり、櫛に彫られた場面の中央にいる人物はヘラディアという名の女優を表し、コンクールで優勝し、自らの人生において重要な意味を持つこの出来事を忘れないように、ギリシア語で銘を入れさせたものと思われる。このようにコンクールなどで勝ち抜いた場面が象牙に彫られた作品は、一般的に5世紀から6世紀のものと年代が特定されている。

作品データ

  • 後5世紀

    アンティノエ出土

  • 彫刻、象牙

    縦17cm、横6.7cm

  • 1926年、購入

    E 11874, E 25353

  • 古代エジプト美術

    ドゥノン翼
    地上階
    コプト美術のギャラリー
    展示室B

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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