Go to content Go to navigation Go to search Change language

ホーム>作品と宮殿>コレクションと学芸部門>水差し

水差し

工芸品
中世

執筆:
Muriel Barbier

水晶〔ロッククリスタル〕製の水差しが1点、ヴァンドーム公爵夫人マリー・ド・リュクサンブール(1546年死去)の金銀細工目録に記載されているが、これは間違いなくルーヴル美術館所蔵の水差しのことである。この水差しは、公爵夫人の孫アントワーヌ・ド・ブルボンのコレクションに移った後、国王アンリ4世、次いでルイ14世の手に渡った。ということは、ルイ14世が自身の家系から受け継いだ、知られる限り唯一の宝石類である。本作品は、パリで14世紀または15世紀に彫られた石で作られており、これを飾る金具も同時代の作だが、こちらは16世紀に手が加えられている。

石は巧みに彫られて美しい曲線を描いている。3つの丸い刳型についても同様である。取っ手つき湯沸しの形をしているが、この手の湯沸しは金銀細工、錫または銅の製品にも見られる。もっとも本作品は純粋な装飾品である。刳型は首の上部に1つ、首の下部にもう1つ、そして腹部下方に3つ目がほどこされている。取っ手は角形で、厚い蓋は飾りのない凸状である。他にも3点、一塊の石から彫り出した水差しで、よく似た形の作品が存在する。ウィーンに所蔵される水晶の水差し、リスボンのグルベキアン美術館にある紅碧玉の大型水差し、3点目はやはりウィーンに所蔵される多面体で丸い取っ手をもつ水差しである。形が似ており、また出来ばえも良いことから、ルーヴルの水差しはこれら3点と近い関係にあると見られ、成熟期に達したパリの工房の作品と位置づけられる。

金具の最も古い部分

金具は2つの異なる時期にまたがって制作された。最も古い部分は、おそらく14世紀または15世紀の制作当時のものである。腹部を取り巻く切抜きで作られた帯がそうで、この帯は、ブルボン家の紋章である帯を伴った百合の花と、宝石または真珠を引き立てるための2種類の四葉模様で飾られている。蓋と首の縁は簡素な留め具で飾られるが、これもおそらく当初の状態のままである。真珠はリベットで留められ、ガーネットは爪のついた台座に嵌められている。

16世紀の部分

基部は前述した装飾部分とはかなり異なっている。鍍金した銀の打出し細工でできており、装飾は3重の円に分かれている。第1層では、パルメットと花形装飾が3つずつ交互に並んでいる。中の層では、どれも同じ仮面の皮から形作られたカルトゥシュ3つが、月桂樹の枝2本からなるモチーフ3つと交互になっている。最後の層は組紐文の縁取りで飾られる。一方、親指を当てる部分とその蝶番は、多弁葉の装飾からわかるように17世紀初めの作である。この水差しが確かにマリー・ド・リュクサンブールのものだったのであれば、現在の金具はオリジナルの金具の金属を再利用して16世紀に新しく作られたものであり、その際に宝石と真珠も再利用されたのだと推測できる。

出典

- ALCOUFFE D., Les Gemmes de la Couronne, Paris, RMN, 2001, p.134-135.

作品データ

  • 水差し

    石:14-15世紀(?)金具:14-15、16および17世紀

    ヴァンドーム公爵夫人のコレクションおよび王室コレクション旧在

    パリ

  • 水晶〔ロッククリスタル〕、銀に金鍍金、ガーネット(うち1つは赤ガラスに置き換えられている)、真

    高さ29cm、直径15cm

  • OA 29

  • 工芸品

    リシュリュー翼
    2階
    ジャンヌ・デヴルー
    展示室3

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

チケットを購入する

作品の補足情報

基部底面に刻まれている数字:172(1791年作成の目録番号)