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作品 波浪を鎮めるネプトゥヌス

彫刻部門 : 17-18世紀のフランス

波浪を鎮めるネプトゥヌス

© 2007 Musée du Louvre / Pierre Philibert

彫刻
17-18世紀のフランス

執筆:
Montalbetti Valérie

ランベール゠シジスベール・アダンは、ロレーヌ地方の彫刻家一家の出で、イタリアに10年滞在中に、ベルニーニの影響を受けた。彫刻家は、そのエスプリで、三つ又矛を両手で持つ立ち姿の神を彫り上げている。足下では、ひっくり返ったトリトンが珊瑚のかけらを神に差し出している。

騒乱の姿

髪や髭が風に舞い、布は嵐で膨らむ。ネプトゥヌスは、動きあるポーズで波浪へと前進する。足下にひっくり返るトリトンに跨がり、トリトンが捧げている海の富の象徴の珊瑚の枝には目も止めない。眉に皺を寄せ、前足をしっかりと貝の上に載せ、空に突き出した三つ又矛を両手で支え、見事に海神の権威を体で表している。

彫刻家馴染みのテーマ

ランベール゠シジスベール・アダンがローマから戻ったのは1733年のことである。アカデミー入会作品の彫刻の課題は王立絵画彫刻アカデミーの会長ルイ・ド・ブーローニュにより課せられた。
同年にテラコッタの原型が承認されたものの(1733年5月30日にエスキス承認、1733年8月29日に原型承認)、大理石像の完成は1737年を待たねばならず、5月25日に入会を果たした。彫刻家は、ローマのフランス・アカデミーで勉強中に既にこのテーマを扱っており、ネプトゥヌス胸像(ベルリン、シャルロッテンブルク宮)を1727年頃大理石で制作している。
胸像とその対になる作品(アンフィトリテ)は、両作品を賞賛したポリニャック枢機卿(優秀な外交官で、美術愛好家、ローマ法王聖庁のフランス大使)が購入した。10年の隔たりがあるものの、この二つの海神像は外見も感覚も類似している。アーティストは、入会作品と平行してモニュメンタルな作品のなかでもこのテーマを取り上げており、1740年に完成となった群像《ネプトゥヌスとアンフィトリテの勝利》はヴェルサイユのネプトゥヌスの池の中央を占める。

巧妙な制作

アダンはその巧みな技量を披露する。古典的なピラミッド型の構図の中で、体の捻り、広く流れる布、トリトンの尻尾や貝そして波の渦巻き、力を入れた為にできる静脈の筋等の、バロックの激しさが息づく。裸で動いている神の姿には、彫刻家の見事な解剖学的知識(アカデミーの演習では最も難しい)が見られる。鱗、トリトンの尾鰭、尾が海打ちしてできる泡、巨大なホタテ貝の筋等の細部には最大の注意が払われている。この妙技は、1620年のベルニーニ作の群像《ネプトゥヌスとトリトン》(ロンドン、ヴィクトリア・アンド・アルバート・ミュージアム)を思い起こさせるが、この二作品は相違点が多い。ベルニーニの《ネプトゥヌス》は不動で、海へと傾き、その三つ又矛は波浪を突こうとしている。二作品は気風の点で特に違いを示す。ベルニーニの作品からは、粗野な力が感じられ、顔の特徴もより野性的である。アダンの《ネプトゥヌス》は、殆どミケランジェロの《モーセ》の「テリビリタ(激しい表情)」である。アダンは多分ミシェル・アンギエの《ネプトゥヌス》(ブロンズ像が知られている)も念頭にあったのであろう。アーティストは、1740頃描いた自画像(オクスフォード、アシュモール美術館)の中で、この作品と一緒の姿を見せている。

作品データ

  • ランベール゠シジスベール・アダン、ナンシー1700年-パリ1759年

    波浪を鎮めるネプトゥヌス

    1733年

  • 大理石

    高さ85cm、幅59cm、奥行き48cm

  • 1737年アカデミー入会作品、革命期にアカデミー・コレクションから接収

    M.R. 1743

  • 彫刻

    リシュリュー翼
    1階
    アカデミーの小ギャラリー
    展示室25

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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