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© 2002 Musée du Louvre / Georges Poncet

古代エジプト美術
日常生活の品々

執筆:
Bardet Hervé

今日もエジプトで使用されている犂は、土を耕す一般的な道具で ある。生きのびるために農業と灌漑が不可欠であった古代エジプトにおいて、様々な機能を併せ持ったこの道具は重要な役割を果たしていた。この犂は二つの木製の部分と縄から構成されており、古代エジプトの暮らしを物語る興味深い道具である。

改良された簡単な道具

この犂は、柄と幅広い犂先の二つの部分からできており、柄の穴の中に犂先をはめ込んで組み立てられている。木製の楔、あるいは紐で補強されたものも見かけられる。高価な金属は農耕道具にはめったに使われなかったので、柄と犂先は木で作られている。質素な素材で作られているものの、性能を高めるためにいくつかの改善がもたらされている。柄の端は、使用時に手が滑らないようにわずかに太めに作られ、また、地面に打ち込む時に柄と犂先が離れないように、柄の刻みめに縄を巻きつけ、犂先に開いた二つの穴に通して、柄と犂先の間隔が保てるように固定されている。おそらく犂の使用目的によって加減できる様に作られたものと推測される。

農耕道具

犂先が損耗した跡が残っていることから、実際に使用されていたことが分る。古代エジプトでは、犂は農業の基本的な道具で、播種前に土を準備する時や、その後に種に覆土する時に用いた。このように重要な役割を持っていたため、その形がヒエログリフに選ばれ、文字として取り入れられるようになった。

土工作業の道具

犂は、農耕道具だけではなく、灌漑、記念建造物に導く水路、あるいは人工池などを掘ったり掃除する道具でもあった。神殿の定礎式に、ファラオが両手でこの道具を持って土台の溝を掘っている様子がよく描かれている。また古代エジプトの家屋の主要な建材である日乾煉瓦を作る時に、泥土の準備に用いる道具でもある。このように多用性の高い道具であったため、冥界で故人に代わって労働を行う埋葬用召使いの人物像が持つ道具の一つとなった。

出典

- Les artistes de Pharaon, Deir el-Médineh et la Vallée des Rois, catalogue de l'exposition, musée du Louvre, Editions de la Réunion des musées nationaux, Paris, 2002, notice 28, p. 95.

作品データ

  • 新王国時代?紀元前1550-1069年頃

  • 木、麻

    長さ62cm

  • 1948年、ギメ美術館から分与

    E 19184

  • 古代エジプト美術

    シュリー翼
    1階
    畑仕事 マスタバ
    展示室4

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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