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作品 王弟殿下の壺一対「クローディオン」

工芸品部門 : 19世紀

王弟殿下の壺一対「クローディオン」

© 1991 RMN / Daniel Arnaudet

工芸品
19世紀

執筆:
Barbier Muriel

この壺2点は、1818年の製作所の製品展示会でルイ18世が購入し、弟のアルトワ伯爵で後のシャルル10世に贈ったものである。そのためこの壺は「王弟殿下の」という表現で呼ばれる。この壺の制作には、アレクサンドル・ブロンニャール所長(1770‐1847年)の監督下、数名の職人の手を必要とした。ブロンニャールは当時、ジャン=シャルル=フランソワ・ルロワに試しに図案を描かせている。異国的な情景で装飾されたこれらの壺は、王政復古期の装飾芸術における新たな息吹を示している。

調整役としてのルロワ

この壺2点は、図案家であり装飾工であるジャン=フランソワ・ルロワがセーヴル製陶所で制作した最初期の作品に数えられる。その頃アレクサンドル・ブロンニャールはこの芸術家を試用していたらしく、この人物が正式に採用されるのは翌年になってからである。ブロンニャールとルロワの協同制作はその後1844年まで続く。ルロワは、多くの職人の手を必要としたこの2点の壺を制作するにあたり、様々な工程を調整した。この壺の手本となったのは、18世紀末に彫刻家クローディオンが制作したもので、新しいものではない。絵画とブロンズ装飾の構想はルロワによる。地の部分はルイ=ヴィクトール・ゴダンが担当し、ブロンズはルイ=オノレ・ボケが組み立て、シャルル=ルイ・コンスタンが金めっきを施した。飾枠の絵の作者はジャン=シャルル・ドゥヴェリーで、画家・金泥師のシャルル=クリスチャン=マリ・デュロゼイが装飾を仕上げた。

絵画装飾

ルイ=ヴィクトール・ゴダンによる地塗りは鼈甲を模している。セーヴル製陶所所長に就任して以来ブロンニャールは、高価な素材を模した地を始めとして、技法と装飾の革新に力を入れていた。ここでは、鼈甲色の地が作品を異国的に見せている。これを地として、飾枠にジャン=シャルル・ドゥベリーによるアフリカの動物と風景が描かれている。ドゥベリーは主にサミュエル・ダニエルの『アフリカの風景と動物』(1804‐1805年)を参照したが、自然史博物館の資料を参考にした可能性もある。壺の1点には羚羊の一種クドゥとムクドリモドキの一種の巣が描かれ、もう1点には羚羊の一種インパラとシメの巣が描かれている。

異国趣味

地として鼈甲を選択したことで、飾枠の主題と同様、壺に異国的な雰囲気が備わった。動植物はきわめて自然主義的に表現されているが、これは自然科学の発達にともない、種が正確に表現されるようになったことの現れである。一方、アフリカの情景を選んだのは革新的なことであり、おそらく入植者の餌食になり始めていたアフリカに対する新たな関心を反映している。こうした異国趣味の調子は、金めっきしたブロンズ製の、羽飾りをつけた象の頭の形をした取っ手で仕上げられる。ルロワは、クローディオンの形を選び、そこに独創性に富んだ装飾を融合させることで、18世紀のセーヴル作品の精神に帰ることができた。

出典

- Nouvelles acquisitions du Département des objets d'art" 1990-1994, Paris, 1995, p 260-262.

- Un Âge d'or des Arts décoratifs 1814-1848, Paris, 1991, p 102-104.

Inscriptions peintes en or sous chacun des cartels : 
-  Vue prise dans le Sitsikamma, à l’E. du cap de Bonne-Espérance, / Avec l’antilope Coudous et des nids d’une espèce de Troupiale (OA 11340).
- Vue prise dans le district de Boosh-Wannah au N. du cap de Bonne-Espérance / avec l’Antilope Pallah et des nids du Gros-Bec-Social  (OA 11341).

作品データ

  • ジャン=シャルル=フランソワ・ルロワ、ルイ=ヴィクトール・ゴダン、ルイ=オノレ・ボケ、ジャン=シャルル・ドゥベリー、シャルル=クリスチャン=マルタン・デュロゼイ

    王弟殿下の壺一対「クローディオン」

    1817年

    1818年、ルイ18世から弟(後のシャルル10世)へ贈与

    フランス、セーヴル製陶所

  • 硬磁器、金めっきしたブロンズ

    高さ76cm、幅55.5cm

  • 1989年取得

    OA 11340, OA 11341

  • 工芸品

    リシュリュー翼
    2階
    ルイ18世 ルイ18世の治世下(1814‐1824年)の作品
    展示室76

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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作品の補足情報

それぞれ飾枠下に金泥の銘文あり