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ホーム>作品と宮殿>コレクションと学芸部門>男性の肖像
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男性の肖像
© 2003 Musée du Louvre / Georges Poncet
古代エジプト美術
ローマ支配時代のエジプト(前30年-紀元392年)
この男性は、濃いグレーをバックに、斜め向きのポーズで描かれている。顔は暗色で描かれているのに対し、衣装は明るい。髪の生え際がM字型になっていて、こめかみの毛は薄くなっているので、卵形で面長な顔は、余計細長く見える。髪の毛は短く、顔の線ははっきりと描かれている。紫色のクラヴィ(縦に細長い帯)が入った白い簡素な貫頭衣を着用している。
暗色の色彩群
この肖像画は、寒色系の暗色が多用されているのが特徴で、バックには珍しく濃いグレーが使用されている。骨格、特に額と頬骨は、絵筆のタッチを並列にして、強調している。皮膚は赤銅色で、頬の中央部は赤茶色で塗られた跡が見える。短く不規則な形をした鼻には、明るいハイライトを入れて立体感を出している。まつげの無い目は、茶色の線(おそらくコール墨)で描かれ、細い口ひげは、輪状ひげと繋がって、角ばった顎と長く伸びた顔を強調している。下唇の下方には、「付けぼくろ」のような小さな房になった毛が描かれ、細い首の肌が特に濃い色で塗られているので、貫頭衣の白と強い対照をなしている。絵師は、ネックラインの角に純白の細い線を入れ、コントラストをさらに強調させているのが見て取れる。
セウェルス家治世下に始まった流行
このタイプの髪型と髭は、皇室に始まった流行にならったもので、セウェルス家(紀元後193年-235年)によって初めて採用されたものである。男性も、女性と同じく、ローマ皇帝の宮廷が強要する髪形の流行に従った。また、この肖像画に描かれたような長い顔は、彩色が施された一連の肖像画に見られる顔と、タイプが一致している。
アンティノポリスを起源とする技術
多数の割れ目が木目に沿って縦に入っており、また、絵の具の層も所々すり減っていて、特に耳の下あたりは傷んでいる。シナノキの薄い小さな板の3枚の断片が、近代になって取り付けられた支持板の上に、のりで貼り付けられて保存されている。この小板を見ると、「肩に沿って」肖像画が切り取られていたことがわかる。これは、アンティノポリスの肖像画に特徴的なことなので、この肖像画がアンティノポリスの起源なのではないか、との推測を呼んでいる。肖像画の下部の縁に沿って、約2cmの無彩色部分がある。これは木製の肖像画に共通して見られるもので、おそらく絵師が絵を描く時に、板を載せたイーゼルの縁が邪魔をして、無彩色のまま残ったものと思われる。
出典
P. Amiet et alii, Les collections du Louvre, Paris, 1989, p. 131 ;J.-L. de Cenival, "Antiquités égyptiennes", Le Louvre. Sept visages d'un musée, Paris, 1986, n 96 ;
K. Parlasca, H. Seemann, catalogue de l'exposition Augenblicke, Mumienporträts un ägyptische Grabkunst aus römischer Zeit, Francfort, Schirn Kunsthalle, 30 janvier-11 avril 1999, n 183 ;
S. Walker (éd.), catalogue de l'exposition Ancient Faces. Mummy portraits from Roman Egypt, New York, Metropolitan Museum of Art, 15 février-7 mai 2000, n 54 ;
S. Walker, M. Bierbrier, catalogue de l'exposition Ancient Faces. Mummy portraits from Roman Egypt, Londres, British Museum, 1997, n 98 ;
Catalogue de l'exposition Portraits au Louvre, Tokyo, musée d'Art occidental, 18 septembre-1er décembre 1991, n 24 ;
作品データ
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男性の肖像
後2世紀末-3世紀初頭
出所不明
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シナノキに蝋画、漆喰に彩色、目は象嵌細工
高さ38cm、幅24cm
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来歴不明
AF 6883, AF 2130
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ドゥノン翼
地上階
ローマ支配時代のエジプト 葬礼美術
展示室A
来館情報
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)
休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
