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作品 白い下地のレチュトス

古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術部門 : クラシック時代のギリシア美術(前5-前4世紀)

古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術
クラシック時代のギリシア美術(前5-前4世紀)

執筆:
Kardianou-Michel Alexandra

この種の香油壺は特別な技術により装飾されていた。白い下地の上には、艶のない線で構成が描かれている。それはいくつかの線で、顔の明細または体のボリュームを、与えることを可能にしている。繊細な多色装飾は、寛衣を豊かにする。それらの線は、わずかに焼付けが成された後に消滅する。これらの奉納品の図像は、葬祭目的に関連する。そこには、魂の誘導者カロンが碑石により印された死者の墓に船で近寄る場面が描かれている。

白い下地の壺

約一世紀の間アテナイでは、赤像式と平行して、通称「白い下地」の様式が発展していった。その生産と使用が限定されたこれらの壺は、素絵の細かさとその壊れやすさにより特別視された。その様式で生産された型の中には、杯、アラバストロン、そして多くのレチュトスが発見された。白く覆われた下地の上に、艶のない絵の具で素描された主題は、この連作を他の全てのアッティカ製品と区別し、壁画のようなものに類似させる。紀元前5世紀後期の間、多種の色が使用され、それら赤、ピンク、茶色、紫、黄色、青、緑などの半焼きのもろい多彩装飾の跡は、いまだに見ることができる。香油入れのレチュトスは、葬儀に限られ使用されていた。その中の油又は香水は死者に塗るために使用された。その後この壺は死者の寝台のそばに置かれ、死体とともに埋葬または火葬された。また埋葬後の習慣でも、レチュトスは奉納品として持ち込まれ、その香油は碑石に塗られ、それらの壺は埋葬用建築物の階段に置かれるか、その場で打ち砕かれた。これらの壺は、死者に属していたので再利用する事はできなかった。

作品群R

葦の作家が代表するこの作家郡に与えられた名前は、リード(葦)という言葉に由来する。というのもこの壺にはそれが頻繁に表されており、それはアケロンの湖の畔を示している。手早くも器用で細かい素描は、豊かな多色装飾にて強調された。胴部で展開する主題は、死を思わせる主題を描いている。そこには、墓参り、タナトス(死者)またはこの作品のように冥府の川の渡し守カロンが描かれている。この作家郡はそのレパートリーの中に戦いや騎士の場面をも導入した。

死後を表現した場面

幾何学様式時代より画家は、葬儀の様子を表した壺や板を装飾した。それは悲嘆な様子、行列、死者の埋葬などの場面である。これらの白い下地のレチュトスに描かれた装飾は、死に関連した全く別の図像を与えている。それはある儀式を再現している。この作家は、あの世での人生に関連した信仰に着想を得ている。死者のプロテシス(展示)の場面の横で、羽目をつけた精霊ヒュプノスとタナトス(睡眠と死)が死者を運ぶところを表現した場面が存在する。そして霊魂導師ヘルメスまたはこの作品で描かれているように、死者をストュクスに誘導する冥府の川の渡し守カロンが表現された場面も存在する。このレチュトスには、カロンがその船を碑石に向けて進めている様子が見られる。一人の女性が、籠、アラバストロン、平皿などの奉納品を持ち、反対側に立っている。碑石の基盤には、もう一つの奉納品レチュトスがある。ここには、一部想像(カロン)、一部現実(墓参り)に着想した場面が描かれている。画家は、目に見える世界と見えない世界を合体させた。カロンは、フエルトの帽子ピロスを被り、奴隷用の短いチュニカ、エグゾミスを着た年老いた船乗りのように描かれている。初め彼は単なる死者の渡し役であったが、後に典型的な怪物となった。

出典

- DENOYELLE M., Chefs-d'œuvre de la céramique grecque dans les collections du Louvre, Editions de la Réunion des musées nationaux, 1994, p. 18, n° 74.

- MARMOIS S., Les rites funéraires grecs à travers la céramique. N° 3/18 (Feuillet, musée du Louvre).

- WEHRGARTNER I., Attisch Weissgrundige Keramik, 1983.

- KOCH-BRINKMANN U., Polychrome Bilder auf Weissgrundigen Lekythen, 1999.

- TZAHOU-ALEXANDRI O., Lécythes à fond blanc du Peintre d'Achille au musée national d'Athènes, 1998.

- NOBLE J. V.,  The Techniques of Painted Attic Pottery, 1988.

作品データ

  • Attribué à un membre du Groupe R (ou Groupe des Roseaux)

    白い下地のレチュトス

    クラシック時代、紀元前425年頃

    ギリシアのエレトリア、エウボイア島に由来

    アテナイ(ギリシア)

  • 陶土、白色の下地、釉薬、艶のない絵の具、線画

    高さ:39cm

  • 1893年購入

    CA 537, Charon,Fond blanc,Lécythe,Lécythe à fond blanc,Groupe R,Peintre des Roseaux,Achéron,Thanatos

  • 古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術

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ルーヴル美術館 パリ フランス
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水・金:9時-21時45分(夜間開館)

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作品の補足情報

ペディメントの一部に見せかけた、絵の具で書かれた記載文字