Go to content Go to navigation Go to search Change language

ホーム>作品と宮殿>コレクションと学芸部門>笛吹く牧神ファウヌス

作品 笛吹く牧神ファウヌス

彫刻部門 : 17-18世紀のフランス

笛吹く牧神ファウヌス

© 2011 Musée du Louvre / Philippe Fuzeau

彫刻
17-18世紀のフランス

執筆:
Montalbetti Valérie

《笛吹く羊飼い》は笛を吹く牧神ファウヌスを表し、ハマドリアド(木の妖精)とフローラ(花の女神)と共に森をテーマにした群像を成し、マルリーの庭の「小川」の下に馬蹄形に置かれていた。1707年の注文で1710年に制作されたこの群像は、1716年からチュイルリーの庭園に移された。

来歴

《笛吹く羊飼い》は横笛を吹く牧神ファウヌスで、ハマドリアド(木の妖精)とフローラ(花の女神)と共に森をテーマにした群像を成し、マルリーの庭園内の小川の下に馬蹄形に設置される。それぞれの像に子供一人が伴う。
1707年、コワズヴォとその甥のニコラ・クストゥはそれぞれ、大理石での3体の彫像の注文を受けた。森をテーマにしたもので、2体は女性像で1体の男性像が伴う。作品は1710年にマルリーに設置され、1716-1717年頃チュイルリーに移転となった。《笛吹く羊飼い》は、1870年以降はルーヴルに所蔵され、ハマドリアドとフローラは1972年に所蔵となった。

田園の人間

1721年の彫刻家への弔頌の中で、フェルメルイスは、コワズヴォは「ファウヌスの姿に田園の人間の生気と力を刻んだ」と述べている。年相応の引き締まった筋肉質の体と髭をはやした広い顔を造形した。そのアトリビュート(持物)が森との関係を示す。人物はネブリス(子鹿の皮)を纏い、頭には葡萄の枝の冠を被り、牡山羊の革袋を革帯で肩から斜めがけにし、七管のパンの笛であるシュリンクスを足下に置き、羊飼いの棒を、腰をかけた木の幹に立てかけている。ただ、彫像師は牧神の慣例的表現の細部(尖った耳、角)を省略した。ファウヌスの後ろでは、牡山羊の脚を持つ子供のサテュロスが口に指をあて悪戯っぽく沈黙を促し、「音楽家の足下に置かれた棒を盗む企みにほくそ笑んでいる」(ドザリエ・ダルジャンヴィル)。この子供は鑑賞者、また背景に置かれた女性像と共に楽しむ。

笛の調和

コワズヴォは楽器が奏でる音楽を暗示しようとしており、「音楽を聴くには何かが足りないと私たちは信じてしまうようだ」(フェルメルイス)。僅かに捻りのある体、左側に向けられた注意深い顔、眉間に皺をつくり、牧神ファウヌスは奏でる音の調和を聴く。楽器に息を吹き込む唇は半ば開き、音楽家の態度がそのまま再現されている。大理石で見事に彫られた、葦の笛の上に置かれた指の器用な動きにより、軽やかなメロディーが聞こえてきそうである。
耳を傾けようと頭をまわす2体の女性像の態度により、音楽的創意が強化されている。森の妖精のハマドリアドは、腕を上げ、感動を見せる。フローラは、花飾りを手に持ち、女神に相応しく静かに聴いている。このように、彫像は、態度が応えあう3体の像の演技のように構想されている。

出典

- KELLER-DORIAN Georges, Antoine Coysevox, Paris, 1920, II, p. 57-60.

- BRESC Geneviève et PINGEOT Anne, Sculptures des jardins du Louvre, du Carrousel et des Tuileries, Éditions de la Réunion des musées nationaux, Paris, 1986, II, p. 127-132.

作品データ

  • アントワーヌ・コワズヴォ(リヨン1640年-パリ1720年)

    笛吹く牧神ファウヌス

    1709年

    チュイルリー庭園

  • 大理石

    高さ1.78m、幅0.84m、奥行き1.01m

  • 1870年ルーヴ収蔵

    別称《笛吹く羊飼い》

    M.R. 1820

  • 彫刻

    リシュリュー翼
    地上階
    マルリーの中庭
    中庭

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

チケットを購入する

作品の補足情報

台裏: A COYZEVOX F/1709