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紅玉髄の水差し

© 1993 RMN / Daniel Arnaudet

工芸品
17世紀

執筆:
Barbier Muriel

ルイ14世(1638‐1715年)は自身の両親と同じく堅石に魅せられていた。そのコレクションはかなりの数にのぼった。大部分は古代の作品であったが、その価値を高めるために後の時代に金具が加えられていた。この紅玉髄の水差しは前1世紀から紀1世紀に制作され、1685年頃ルイ14世が購入したものである。

古代の作品

この水差しは茶と青みがかった灰色の紅玉髄の塊を刳りぬいて制作されたものである。整ったな曲線を描き、縁も底も平で、植物を発想源とする取っ手で飾られている。高く伸びた取っ手の頂には小さい葉の形の親指置きがあり、その下に3本の丸い刳型がある。この取っ手は透かし彫の入った三角形のモチーフを介して縁とつながっている。このタイプの取っ手の付け方はヘレニズム時代に現れてローマに受け継がれた。他の容器にも、他の材質のものにもみることができる。この手の込んだ取っ手があるため、ルーヴルの水差しは取っ手が枝分かれして接続されている瑪瑙や紅玉髄の壺の一群に分類できる。その中にはヴェネツィアのサン・マルコ寺院宝物室の聖杯や、ウィーンのハプスブルク家の宝物館にある瑪瑙の大杯、フィレンツェのピッティ宮殿の壺やローセンボア城のデンマーク王室コレクションの水差しが含まれる。

卵形装飾

この水差しにはまた、凹んだ卵形装飾が施されている。周囲を刳形で縁取りした凹形の大きな卵形装飾3つは、腹部内側ではその部分が突き出し、外側では凹んでいる。これらの卵形装飾は注口と取っ手に対して対称に配置されてはいない。古代の紅玉髄の壺は凹んだモチーフで飾られることが多かった。このようなモチーフはそもそも石の欠点を隠すために使われたものであるが、装飾の役割も果たした。ローマ時代のガラス工芸や金銀細工の作品にもみられる。

金具

水差しの脚は割れていたため、本作品が安定を保てるよう金具が作られた。このことはフランス国立図書館版画室に保存されている素描によって説明される。このダランセによる素描はドイツからルイ14世に送られた。この素描を見て、王は作品の購入を決めた。金具を飾る黒のエマイユ(七宝)の唐草模様は1867年までは存在が確認されているが、現在は消えてしまっている。水差しの美しさにふさわしい金製の足にするように勧めたP.-N. メニエール にこの金具を修復させるという話もあったが、この計画は実現しなかった。

出典

ALCOUFFE, D., Les Gemmes de la Couronne, Paris, Éditions de la Réunion des musées nationaux, 2001, pp. 47-49.

作品データ

  • 紅玉髄の水差し

    石:前1世紀‐紀元1世紀、金具:1685年頃

    金具:ドイツ

  • 紅玉髄、金めっきした銀

    高さ18cm、 高さ(台座を含む)20.30cm 幅10.50cm、直径8.5cm、厚み0.3cm

  • 1685年、アウグスブルクにてルイ14世が購入

    MR 115

  • 工芸品

    ドゥノン翼
    2階
    アポロンのギャラリー
    展示室66

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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