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作品 葡萄を摘むアモルの壁掛け

古代エジプト美術部門 : キリスト教時代のエジプト(紀元4-紀元12世紀)

葡萄を摘むアモルの壁掛け

© 2003 Musée du Louvre / Georges Poncet

古代エジプト美術
キリスト教時代のエジプト(紀元4-紀元12世紀)

執筆:
Meurice Cédric

このタピスリーの壁掛けは、その大きさと図像において他に類をみない素晴らしい作品である。欠落箇所が多いものの、元来の構図の復元も可能であると思われる。人物や動物を配した唐草模様のテーマの中に、グレコ・ロマン時代の人々にとって大切な図像であった葡萄を摘むアモルが見て取れる。

壁掛けの化身

この作品の装飾部分と地の部分は、全てタピスリーで制作されている。このタピスリーは、元々裕福な私人の館の内装用に作られたもので、何よりも鑑賞されることを目的としていた。紐を付けた跡が残っていることから、後に遺体の上に付ける屍衣として使用されていたことが分かる。現存しているのは屍衣の下部のみであるため、残念ながら上部を復元することはできない。

葡萄摘みをするアモル

装飾は左右対称に配置されている。向い合った直角をなす二本のテ-プ状の飾りから構成され、直角部分には「オルビクリ」と呼ばれるメダイヨン(円形装飾)が2つ描かれている。この作品の装飾と地の部分は織機で直接同時に織られ、地の色には、作品のテーマを考慮に入れてワインの澱の色が用いられている。「ランソー・ポプレ」(住人が登場する唐草模様)と呼ばれるこの模様は、シリアを起源とし、ヘレニズム時代に発達したもので、ここで「住人」とは葡萄を摘むアモルを指している。二つのオルビクリには同じ場面が描かれている。各場面には、一株の葡萄から4本の若枝が生え、その中にプッティ (幼児像「プット」の複数形)が5人と鳥が4羽描かれている。中央にいるプットは片腕を挙げて踊っており、その他の4人は牧羊神パンの笛を吹いている。赤い地に黄色い縁取りがされたテープ状の飾りの中に並んでいる円形装飾のテーマもこれとほぼ同様で、各円には異なったポーズを取るプットが描かれている。舞と音楽をテーマにした図像の他、鳥を持ったり、鳥笛を吹いたり、葡萄の房を取ったり、休息している人物が描かれている。色調を変えることによって、作品全体に力強さを与えると同時に、アモルの身体のふっくらした感じが良く表現されている。

葡萄、ファラオからキリストまで

この装飾は、当然、伝統的にアモルを従えて表されるワインの神、ディオニュソスを連想させるが、キリスト教におけるテーマの一つを描いた場面である可能性も否めない。聖ヨハネの福音書(15.1)では、キリストは葡萄で神は葡萄栽培者と見なされていたからだ。いずれにせよ、葡萄はファラオの時代からずっとエジプトの至るところに存在するテーマであった。

出典

- BENAZETH D., L'art copte, Musée du Louvre, Petits guides des grands musées, Editions de la Réunion des musées nationaux, Paris, 1991, fig. 7, p. 9.

- RUTSCHOWSCAYA M.-H., "Tapisserie aux amours vendangeurs", in Musiques au Louvre (Hommage à Michel Laclotte), Paris, 1994, p. 449.

- Egyptes... L'Egyptien et le copte, Lattes, 1999, n 79.

- Au fil du Nil, Nantes, 2001-2002, p. 118-119, n 82.

- RUTSCHOWSCAYA M.-H., Tissus coptes, Adam Biro, Paris, 1990, p. 60-61 et p. 62.

作品データ

  • 葡萄を摘むアモルの壁掛け

    後6世紀

  • タピスリー、亜麻、羊毛

    縦1.62m、横0.975m

  • 1979年、購入

    E 27205

  • 古代エジプト美術

    ドゥノン翼
    地上階
    バウイトの間
    展示室C

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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