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作品 負傷したガラテヤ人の彫像

古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術部門 : ヘレニズム時代のギリシア美術(前3-前1世紀)

負傷したガラテヤ人の彫像

© 2006 Musée du Louvre / Daniel Lebée et Carine Deambrosis

古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術
ヘレニズム時代のギリシア美術(前3-前1世紀)

執筆:
Marie-Bénédicte Astier

そのもじゃもじゃの毛と中央に筋が入った楕円形の盾にて判断が付く、このガリアの戦士(ギリシア人にガラテヤ人と呼ばれた)は、そこに刻まれた怪我にもかかわらず、強固に抵抗している。この作品はペルガモンの彫刻家に高く評価された、バロック的美学のニュアンスを帯びている。これは、ガラテア人に対するペルガモンの君主の勝利を記念するため、アテネのアクロポリスに前200年頃捧げられた作品群に着想を得ている。

負傷したガラテヤ

その雪花石膏という素材により特別なこの作品は、ギリシア人にガラテヤ人と呼ばれたガリアの戦士を表現している。中央に筋が入った楕円形の盾に見られる、いくつかの細部は、戦士の民族の異国風を与えるための配慮を明確にしている。そのもじゃもじゃの髪は、より恐ろしい印象を与えるため、髪に松脂を塗るガリア人を想起させる。腿に受けた負傷により衰弱したこの戦士は、裸で片方の膝を立てている。両刃の剣にて武装した彼は、いまだ強固に抵抗し、左手の周りに留め金のみ保存されている盾の後で防御している。

記念作品群

ガリア人の主題は、前280年のガラテヤの侵略と共にギリシア美術のなかに現れた。ペルガモンの王アッタロス1世は、前237年頃のカイクス川の戦を含む、異国人に対する複数の勝利をもたらした。ペルガモンの君主の威光を称えるため、彼は敗北したガリアの戦士たちを表現した2つの記念彫刻群をささげた。1つ目はペルガモンに建造された。2つ目は小規模でブロンズ製と思われ、前200年頃アテネのアクロポリスに捧げられた。ポウサニアスの『ギリシア誌』(1巻25章2巻)にて叙述されたこの作品は、異なった戦士を演出している。巨人との戦う戦士(ギガントマキア)、アマゾンとの戦う戦士(アマゾノマキア)、ペルシア人と戦うアテナイの戦士、アッタロスの王たちに対するガリア人の敗退などがそうである。異なる戦士、そして小規模ながらも大理石製のローマ時代に作られた複数の複製品は、ヴァチカン、ナポリ、ヴェネツィア、エクス・アン・プロヴァンスに保管されている。ルーヴル美術館の負傷したガリア人の作品群は、神話の戦いの伝統に属し、結びつけられ、パルテノンの建築装飾に反映している。ペルガモン人は、アテナイ人に代わるギリシア世界の新しい擁護者のように出現した。大型の他の敗退したガリア人の複製は、ローマ国立博物館に保管されている。カピトリヌスで死ぬガリア人、妻と自殺するガリア人などがその例である。これらの作品は、アッタロス王たちを賛美する、同じ構想を持ち合わせ、ヘレニズム時代の間のこの図像の主題の成功を証明している。

バロック的美学

ローマン・コピーのこの彫像は、ペルガモンがその中心地のひとつである、前3世紀中頃より発展したバロック的美学を反映している。劇的効果や視点を増加させる構成の活力は、ペルガモンの彫刻家の研究を完璧に物語っている。現実性や悲壮は、ガリア人に英雄の容貌を与えるために混合している。動きの激しさ、傷の自然主義、たかぶった筋肉、人物像の感情表現は、劇的な激しさにより観察者に強い印象を与える。

出典

Collectif, D'après l'Antique, Paris, Editions de la Réunion des musées nationaux, 2000, pp. 158-159, n 13

Andreae (B.), Schoenheit des realismus, 1998, pp. 184-193

K. Kaberam (K.), Die Antikensammlung des Kardinals Scipione Borghese, Worms-sur-Rhin, 1995, p. 222, n 117, fig. 79

作品データ

  • 負傷したガラテヤ人の彫像

    ローマ皇帝時代の作品(紀元1世紀‐2世紀)

    1514年頃ローマにて発見

    ローマ

  • 丸彫、雪花石膏

    高さ97cm、幅52cm、奥行き75cm

  • 旧オルシーノ・コレクション、ファルネーゼ・コレクション、ローマのボルゲーゼ・コレクション、1807年購入

    Inventaire MR 133 (n° usuel Ma 324)

  • 古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術

    シュリー翼
    1階
    カリアティード(女像柱)の間
    展示室17

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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