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作品 鐘形偶像

古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術部門 : アルカイック時代のギリシア美術(前7-前6世紀)

鐘形偶像

© 2003 RMN / Hervé Lewandowski

古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術
アルカイック時代のギリシア美術(前7-前6世紀)

執筆:
Mathieux Néguine

「鐘形偶像」と呼ばれるこの人形は、ベオティアのテーバイの陶工にて、幾何学様式時代末に制作された。それは、その技術、類型学、装飾に表れている。そこに陶芸美術の特徴が見られるにも関わらず、これはこの時代の珍しい造形作品である。そこに描かれた柄は、ミノア文明の伝承である、自然の重要な女神のものを想像させ、その一部はアルテミスに類似するとも考えられる。墓の中で発見されたこの種の人形は、葬祭に関する役割を担っていたと思われる。

陶工の作品

幾何学様式時代末であった当時、この人形を加工するために使用された技術は、未だ陶芸美術のものであった。実際この人形は、陶工用ろくろで模られたものをつぶして作られた、大きなワンピースを身にまとっている。長い首についた頭と胸と腕に印されたこぶは、焼成前に形作られ体に付け加えられた。人形の細部を表現し、飾り立てる装飾は、ギリシア陶器の特徴である工程を採用している。そこには筆で描かれた鉄分を含んだ陶土が、焼成課程で変色し得られた黒色により表れている。この人形は、オイノコエの連作に見受けられる柄に近い、幾何学模様の柄により飾られている。それは山形模様の線、菱形、合成された三角、卍または水鳥である。これらの柄は、紀元前750年から690年の間、テーバイ(ベオティア、ギリシア)で活動していた陶工の工房と特定することを可能にする。

幾何学様式の作品

この人物像は、まさにこの幾何学様式美術(紀元前900年から700年)に値する。その名は、壺装飾の柄に由来し、それは、全ての人物像に宗教的意味を課す。全体の装飾は、肉体の細部表現より単純な形の配置によりできており、肉体表現を補っている。それらの柄は、肉体の一部とみなされ、それぞれの節目が無い。これらの描かれた柄は、決められた機械的なやり方で配置され、アテナイで生まれた厳格な様式を強調する。

死者への作品?

この作品の制作時代や地理的範囲の枠が、地元の陶器との比較により即座に決定されるなら、その役割には疑問点が残っている。装飾の分析は、いくつかの柄がこの時代の明白な装身具や刺青を表現し、それに対し他のものはより象徴的であることを明らかにする。それらはこの人形が支配すると思われる、動物界(水鳥)と植物界(小枝)などをおそらく想起させているのであろう。これは最も古い表現例がクレタ島のブロンズ時代にさかのぼる、動物の女主人、自然と生命の女神の柄に合致する。そのベオティアでの重要性は、暗黒な時代の挿入にも関わらず、いくつかの柄の信仰不変性と持続性を描いている。この女神は、一部アルテミスに同化することができると考えるものもいる。それは、人形が紐で吊り上げられている際、この作品の中でみられるよう実際に動く関節のある両脚を思い浮かばせるような、動きの概念が加わったとき、新しい意味を持たされた。10世紀から8世紀の間、女性や子供の墓にて知られた、生と死の自然の擁護者の力のイメージをもつこの種の人形は、あの世への旅の間の死者の付き添い人ならびに擁護者であったのであろう。

出典

- BESQUES Simone, Catalogue raisonné des figurines et reliefs en terre cuite grecs, étrusques et romains, I, musée du Louvre,  Éditions de la Réunion des musées nationaux, Paris,1954, p. 9, pl. 6, n B 52.

- BESQUES Simone, Figurines et reliefs grecs en terre cuite, Éditions de la Réunion des musées nationaux, Paris, 1994, p. 18, fig. 3.

- JEAMMET Violaine (sous la dir. de), Tanagra, mythe et archéologie, catalogue de l'exposition, Paris, musée du Louvre, 15 septembre 2003-5 janvier 2004, Musée des beaux-arts de Montréal, 5 février-9 mai 2004, Montréal, Musée des beaux-arts de Montréal ; Paris, Éditions de la Réunion des musées nationaux, 2003, pp. 37, 54-59, 124-125, 146,147, 310, n 95.

- JEAMMET Violaine, Idoles-cloches de Béotie, Département des Antiquités grecques, étrusques et romaines, Éditions de la Réunion des musées nationaux, coll. "Solo", n 25, Paris, 2003.

作品データ

  • テーバイ工房のオイノコエ作家郡

    鐘形偶像

    紀元前700年頃

    ボイオティア、ギリシア

    テーバイ、ギリシア

  • テラコッタ、イエローオーカーの陶土

    高さ40cm、幅22.50cm、奥行き12.50cm

  • 1893年購入

    CA 573

  • 古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術

    シュリー翼
    2階
    七つの暖炉の間
    展示室74

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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