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作品 飾り枠付き掛け時計

工芸品部門 : 18世紀:ロココ

飾り枠付き掛け時計

© 1987 RMN / Daniel Arnaudet

工芸品
18世紀:ロココ

執筆:
Ducrot Brigitte

18世紀半ば頃、磁器製作所間の競争により、ファイアンス陶器職人は、新しい技術を取り入れるのを余儀なくされていた。このファイアンス陶器の飾り枠は、ストラスブールのポール・アノングの製作所の制作であり、おそらくパリの高級家具職人、シャルル・クレッサンの型から影響を受けている。複雑なロカイユ風の形をしたこの作品は、色階を著しく広げることができる、低温焼成による絵付け技術の最高頂を示している。

ロカイユ様式の傑作

この大きな装飾用のファイアンス陶器の作品は、ストラスブールの時計職人に注文された時計仕掛けを収容する胴体部と、渦方持ち送りの形をした台座からなる。これはおそらく高級家具職人のシャルル・クレッサンの作品の型に影響を受けたものである。クレッサンは、しばしば『エスパニョレット』と呼ばれる丸彫りの女性の胸像を使っていた。しかしながらこの種の壁に掛けて使用する品物は、むしろドイツの陶器製造工場に因るところが大きい。この飾り枠付き掛け時計は、これ自体がそうであるように、ロカイユ様式的な趣味で装飾された室内に置かれていたにちがいない。実際その非常に起伏にとんだ形状は、18世紀後半にまで流行が続いた、ロカイユの流れに特徴付けられる、曲線の美しさに通じている。渦巻き装飾や貝殻装飾、花の葉飾りがその装飾的な土台を形づくり、一方上部では雄鶏の上に、鎌を持った時の翁の姿があたりを見下ろしている。

革新的な製作所

1721年から1784年にかけて、アノング一家が指揮をとっていたストラスブール製作所は、その技術的な新しさと、絵付け装飾の質の高さに特徴付けられる。この製作所では、ドイツ人の職人の存在のおかげで、フランスの陶器の歴史において、初めて低温焼成による絵付け装飾を実践し、そしてフランスで初めて硬磁器を制作する技術を習得した。食器類や、また特に皿類の他にも、形状がものをいう品を多く生産していた。例えば小立像や香炉、水がめ、飾り枠などである。これらの品はたいへん完成度の高い技術を証明している。この製作所で生産された賭け時計用飾り枠は、少なくとも3点知られている。ルーヴルの作品と同じ型のものが、ハンブルグの工芸美術館、そしてロンドンのヴィクトリア・アンド・アルバート美術館でも見ることができる。

斬新な色使いの装飾

浮き彫りで施された要素は、低温焼成(または『レヴェルベール』=反射炉)と呼ばれる技法の色使いで引き立てられている。この技術は1745年頃に、ポール・アノングの製作所に導入された。この低温で焼成することに基づいた、新しい焼成の手法では、高温焼成では得られない色合いを出すことができる。その特徴として挙げられるのは、スズと金(又は『カシウス紫金』)の塩化物をベースにした混合物から得られる、ばら色の導入である。この新しい多色彩色は、ここで青、黄、淡い緑でくしけずられた曲線的な形状を強調したり、赤から栗色に変化する色の、軽いタッチで縁を目立たせたり、優しい色調で、彫像により写実性を与えるのに使われている。

出典

Migeon Gaston, Musée national du Louvre. Catalogue de la collection Isaac de Camondo, Paris, Musées nationaux, 1922, n 124, p. 22.

Ballot Marie-Juliette, Musée du Louvre, La Céramique française. Nevers, Rouen et les fabriques du XVIIe et du XVIIIe siècle, Paris, Éditions Albert Morancé, 1924, p. 32, pl. 43.

Ennes Pierre, Musée du Louvre, La Céramique du XVIIe au milieu du XIXe siècle, Paris, Editions de la Réunion des Musées nationaux, 1992, p. 18-19.

Louvre. Les collections, Paris, Editions de la Réunion des musées nationaux, 1993, n 270, p. 262.

Durand Jannic, Le Louvre : les objets d'art, Paris, Éditions Scala, Editions de la Réunion des Musées nationaux, 1995, p. 100.

Les collections du Louvre, Paris, Editions de la Réunion des Musées nationaux, 1999, p. 257.

作品データ

  • ポール・アノングの製作所、ストラスブール

    飾り枠付き掛け時計

    1750-1755年

    旧セイエール男爵のコレクション、旧イザック・ド・カモンド伯爵のコレクション

    フランス、ストラスブール

  • ファイアンス陶器、低温焼成による絵付け装飾、エナメル、金箔を貼ったブロンズ

    高さ1.12m、幅0.45m

  • 1911年、イザック・ド・カモンド伯爵の遺贈

    OA 6568

  • 工芸品

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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作品の補足情報

エンチェル作の(時計)仕掛け、ストラスブール