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作品 騎士の頭部、通称《ランパンの騎士》

古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術部門 : アルカイック時代のギリシア美術(前7-前6世紀)

騎士の頭部、通称《ランパンの騎士》

© 2006 Musée du Louvre / Daniel Lebée et Carine Deambrosis

古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術
アルカイック時代のギリシア美術(前7-前6世紀)

執筆:
Astier Marie-Bénédicte

アルカイック時代の傑作品《ランパンの騎士》は、アッティカ地方の簡素さとギリシアの豊富な装飾が入り混じっている。唯一のオリジナルの部分である頭部は、アテネのアクロポリス美術館に保管してある、断片的な騎士の作品群の複製品の上に置かれている。この彫刻が騎士であるかどうかは、不確かである。彼が見せる葉冠がギリシア競技会の勝者の賞品でなければ、それは、英雄または、アテナイの上流階級の一員を示しているのかもしれない。

ランパンの騎士

1877年アテネのアクロポリスで発見された、紀元前550年制作の男性頭部は、ジョルジュ・ランパンに蒐集された。彼は、1896年ルーヴル美術館に、この作品を遺贈した。騎士の上半身と馬の断片は、その10年前、紀元前480年のペルシア人のアテナイ略奪の際に破壊された、彫像を収集する為の堀より出土した。1936年英国人考古学者ペイン・ハンフリーは、アテネのアクロポリス美術館に保管してある騎士の作品群に、この頭部を関連付けた。その複製品は、その後ルーヴル美術館の頭部の展示を補完することになる。紀元前6世紀には珍しい首の非対称は、この作品群が対を成す2人の騎士により構成された構造物のように解釈されていたことが原因である。

不確かな彫刻の性質

この人物の性質は不確かである。長い間、第二の騎士の仮説により、ペイシストラトスの息子たちである、その名が乗馬を予兆するヒピアスとヒパルクスを表現したものだと信じられていた。馬(ギリシア語でヒッポス)は、上流階級者たちの専有物であった。この建造物は、紀元前546年、僭主の帰還後に建てられたのかもしれない。または紀元前550年から510年の間、頻繁に壺に描かれた騎士の英雄カストルとポリュクスを表現したもの、もしくは、ディオスク-ロイとペイシストラトスの息子たちのとの同化とも考えられていた。最近行われた馬の断片の分析は、これらが他の騎士に属していたことを示し、今までの仮定を無効とした。というのも奉納品であるこの頭部は、二体ではなく一体で存在した。ランパンの騎士は、その頭の仕草で挨拶をする、群集の歓声を浴びる競技勝者を表現した、アクロポリスに捧げられた大量の騎士の奉納品のうちの一つに数えられると思われる。この新しい解釈は、コリントスで行われたイストミア競技会、またはネメア競技会の勝者の頭を飾った、この頭部にある野生のセロリの冠の存在を説明する。

アルカイック時代のアテナイの傑作品

この頭部は、特別な技巧でできている。これは時に、アクロポリス美術館に保管されている、紀元前530年のペプロスをまとったコレーの作者である、《ランパンの巨匠》に帰属される。二つの大理石彫刻は、同じアッティカ地方の表情の概念を表示している。その三角形の構造は、突き出た瞼、尖った顎により境界を定められている。愛想がよい表情は、2つのアーモンド形の目と柔らかな笑顔により、生命感を与えられている。しかしながらランパンの頭部には、モデリングの簡素さと、髪型の装飾の加工に見られる、装飾の豊かさが入り混じっている。髪の玉による厚みの効果、前髪のカールした細かい毛の房、顎鬚の細かい粒状の帯は、ペルシア人の恐怖より小アジアから逃げたイオニア人の移民から、アテナイに普及した、ギリシア東部の影響を明らかにしている。赤色や黒色の部分的に保存されている多彩装飾は、この印象に洗練を加えていた。  

出典

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作品データ

  • 騎士の頭部、通称《ランパンの騎士》

    紀元前550年頃

    アテネのアクロポリス、ギリシア、1877年に出現

    アテナイ

  • 丸彫、赤色と黒色の絵の具の跡ヒメトスの大理石

    高さ(頭部)27cm、高さ(構造体)108cm

  • 1896年ジョルジュ・ランパン氏遺贈

    Ma 3104

  • 古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術

    シュリー翼
    2階
    七つの暖炉の間
    展示室74

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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