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作品 1対の背もたれがまっすぐの肘掛け椅子

工芸品部門 : 18世紀:ロココ

1対の背もたれがまっすぐの肘掛け椅子

© Musée du Louvre / Objets d'Art

工芸品
18世紀:ロココ

執筆:
Barbier Muriel

この2脚の肘掛け椅子は、長椅子2脚、肘掛け椅子4脚、腰掛け2脚からなる大きな一揃いの一部で、他のものは現在個人コレクションと、ロサンジェルスのゲッティー美術館に部分的に保存されている。これらの肘掛け椅子は、当初の上張りを保存しており、フランスの宝物管理官、ピエール・クロザ(1661-1740年)が所有していた。レジャンス様式を代表する作品で、当時モロッコ革の上張りが好まれたことを示している。

裕福な蒐集家、ピエール・クロザ

フランスの宝物庫管理官、ピエール・クロザ(1661-1740年)は裕福で、有名な蒐集家でもあった。彼は18世紀始め、建築家カルトーに、パリのリシュリュー通りに個人邸を建設させる。建物の1階には庭に面した回廊があった。壁に赤いダマスク織りが張られ、飾り鏡で飾られたこの回廊には、彼の蒐集品が納められていた。そこには絵、大理石の胸像、ブロンズ像のグループ、そしてなにより、赤いモロッコ革に覆われた12脚の肘掛け椅子、2脚の長椅子、2脚のバンケット(背もたれのない長椅子)と4脚の腰掛けが置かれていた。よってルーヴルの2脚の肘掛け椅子は、この回廊に置かれていたことになる。

レジャンス様式の家具

当初の金泥を保っているこれらの椅子の木組みは、曲線的で、完全に外から見えるようになっている。それはレジャンス様式の特徴的であるが、いまだにルイ14世様式の要素を多く示している。コンソール脚には貫は付いていないが、その量感のある形状はルイ14世様式の最後の数年間を想起させる。脚はコルニース形の脚端具の上に乗るかたちである。脚から直角に肘掛けの支え木が付き、外側に向かう動きを誘発している。肘掛けはまったく直線的で、快適さのためカバーで覆われている。背もたれには前時代の椅子の直線的な様相が見受けられる、がしかし上部は曲線的な動きが出ている。装飾意匠については、丸ひだ装飾、要石装飾、棕櫚の葉、アカンサスの葉模様からなり、18世紀初頭の椅子の装飾の流れとは様が異なるのを示している。

モロッコ革の人気

ルーヴルに所蔵されている肘掛け椅子は、縫い目が強調された張り付け革に囲まれた黄褐色と赤の、ルーヴルの瓶入れはモロッコ革の上張りが保存されている。モロッコ革とは、ウルシか没食子(もつしょくし)でなめされた、山羊か羊の革である。ピエール・クロザはモロッコ革を好み、同じく彼の邸宅の大広間の家具にも使用されているのが見受けられる。彼のモンモランシーにあった別荘にも、同じ方法で上張りが施されたくるみ材の肘掛け椅子が12脚あった。モロッコ革を好んだのはピエール・クロザだけではなく、その証拠に、王室の家具目録にもクロザのものによく似た調度品の揃いが記述されている。

出典

- PALLOT B.G.P., Le Mobilier du musée du Louvre, Paris, 1993, Faton, pp. 32 35.

- Nouvelles acquisitions du département des Objets d’art 1980-1985, Paris, 1990, pp. 140-142.

作品データ

  • 1対の背もたれがまっすぐの肘掛け椅子

    1710-1720年頃

    ピエール・クロザのコレクション、パリ

    パリ

  • 金箔を貼ったくるみ材、刺繍を施された革の上張り

    高さ1.11m、幅0.69m、奥行き0.56m

  • 1989年、ロベール=アンリ・ド・コーモン・ラ・フォルス伯爵による寄贈

    OA 11200, OA 11201

  • 工芸品

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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