passer le menu
ルーヴル美術館のロゴ、ルーヴルウェブサイトホームページ

ヘッドライン
コレクション&部門
古代オリエント美術
古代エジプト美術
古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術
イスラム美術
彫刻
工芸品
絵画
部門の紹介
主要作品
最近の収蔵作品
館外の作品
注目の作品
参考文献
年表
地図
研究資料館
素描・版画
カレイドスコープ
データベース


ホーム  > 作品 > コレクション&部門  > 絵画 > 主要作品  > イタリア絵画

絵画 : イタリア絵画

レオナルド・ディ・セル・ピエロ・ダ・ヴィンチ、通称レオナルド・ダ・ヴィンチ(ヴィンチ、1452年-アンボワーズ、1519年)
《岩窟の聖母》
1483-1486年頃
© Musée du Louvre/A. Dequier - M. Bard
ズーム (新しいウィンドウ)
詳細
作品データ
レオナルド・ディ・セル・ピエロ・ダ・ヴィンチ、通称レオナルド・ダ・ヴィンチ(ヴィンチ、1452年-アンボワーズ、1519年)
《岩窟の聖母》
1483-1486年頃
1806年、ハッカンによって木から画布へ移転
縦1.99m、横1.22m
フランソワ1世コレクション
INV. 777
絵画
インタラクティブマップ
比較
作者
Séverine Laborie
最初のページ前のページ... 2 3 4 5 6 7 8 ...次のページ最後のページ
一覧に戻る 友人に送信する (新しいウィンドウ) ページを印刷する (新しいウィンドウ)
アルバムに追加する
 

《岩窟の聖母》

レオナルドに典型的な、複雑な象徴的内容をもつ作品である《岩窟の聖母》は、マリア、キリスト、聖ヨハネという人物像を通して受肉の神秘を讃えている。この作品の中で初めて、柔らかな光に満たされた聖なる人物たちは、張り出す岩によって生命力を与えられた風景の中に配されている。この革新的で大胆な図像表現は大きな成功を博しており、そのことは当時数多くの複製が制作されたことによって証明されている。
作品解説

複雑な歴史


ルーヴルの作品は、1483年にミラノのサン・フランチェスコ・グランデ教会の礼拝堂を飾るために、信心会によってレオナルドとプレーディス兄弟に注文された多翼祭壇画の中央部を飾るはずであった。かつてこの礼拝堂にあった、現在ロンドンのナショナル・ギャラリーに所蔵されているもう一つの異作の存在と、数々の記録文献は、ルーヴルの作品は礼拝堂には一度も飾られなかったことを示している。この絵画がフランスの王室コレクションに存在したことは1627年以来証明されているが、複数の手がかりによって作品はより以前にフランスにもたらされたのではないかと論じられている。
最も信憑性の高い解釈によると、作品は1483-1486年の間に制作されたが、注文主の満足を得ることができず、その結果ルイ12世が1500-1503年頃に作品を取得したと言われている。ロンドンのもう一つの異作は、この作品の代わりとして1495-1508年の間にレオナルドの指揮のもとにアンブロジオ・デ・プレーディスによって制作されたものと思われる。

曖昧な図像表現


《岩窟の聖母》のふたつのバージョンを比較することによって、ルーヴル版における図像表現に幾つかの曖昧さを認めることができ、それらは複数の専門家によって大いに論評されてきた。というのは、大天使ガブリエルの指によって指し示され、イエスに祝福されている聖母マリアの傍らで、幼い聖ヨハネは、その持物(じもつ)が描かれていないにもかかわらず強調されて描かれており、そのため登場人物が誰であるのか、判然としないからである。神聖なる受胎から生まれた二人の子供の出会いが設定されている伝統的な砂漠は、ここでは洞窟と岩、水や植物から成る超自然的な背景に取って替わられている。ここで受肉の神秘が讃えられているのは、聖母マリアと、イエスの先駆者ヨハネの役割を通してであり、この先駆者は、フィレンツェの伝統では、来るべき自らの犠牲にすでに気付いているイエスの遊び相手と見なされているのである。同時に、キリストの受難の予兆は、幼子がその端に座っている絶壁の描写、および彼を取り巻く象徴的植物(トリカブト、シュロの葉、アヤメ)にも含まれていると見てよいだろう。

革新的な構図


ミラノにおけるレオナルドの最初の作品である《岩窟の聖母》は、彼の最初のフィレンツェ滞在晩年における《東方三博士の礼拝》(フィレンツェ)や《聖ヒエロニムス》(ローマ)といった作品群と作風の観点から関連付けることができ、《岩窟の聖母》はそれらの作品の美的構想を発展させたものである。ピラミッド型の幾何学的な構図の中に凝縮されている配置は人物の動きを束縛することがないばかりか、彼らのしぐさに備わった綿密な組み立て(重なり合う手や、微妙に交差し合う視線)は、肌の起伏を弱めることなく輪郭を自然にぼかしている拡散した光によって、新たな力強さを得ている。
人物の自然なしぐさや、鉱物ばかりが際立つ風景の大きな存在感は、当時の祭壇画に見られる儀式ばった姿勢やだまし絵の建造物と比べると、実に革新的であることが分かる。しかしながら、他の芸術家によってこうした原則に基づく作品が描かれるのを見るためには、1501年に《聖アンナ》(INV 776参照)の下絵がフィレンツェで展示されるのを待たなければならない。

参考文献

- Léonard de Vinci, Traité de la Peinture, trad. André Chastel, Club des libraires de France, Paris, 1960.

- BEGUIN S., Léonard de Vinci au Louvre, Editions de la Réunion des musées nationaux, Paris, 1983.

- ARASSE Daniel, Léonard de Vinci, Le rythme du monde, Hazan, Paris, 1997.

- MARANI Pietro. C., Léonard de Vinci, Gallimard/Electa, Paris, 1996.

- VIATTE Françoise (dir.),  Léonard de Vinci. Dessins et manuscrits, catalogue de l’exposition, Musée du Louvre, 5 mai-14 juillet 2003, éd. Paris, Editions de la Réunion des musées nationaux, 2003, pp. 127-132.


最初のページ前のページ... 2 3 4 5 6 7 8 ...次のページ最後のページ
一覧に戻る ページ先頭へ

見学コース

ウジェーヌ・ドラクロワ:描くということに対する激しい欲望
「道理をわきまえた絵画は好まない。」ウジェーヌ・ドラクロワ(1798-1863年)は、自身の日記でこのように断言しています。画家が波乱に満ちた航海へと私たちをいざなっています。時より狂喜や歓喜が訪れる苦悩や恐怖、絶望が次の寄港地です。

その他の見学コース

Atlas:展示作品のデータベース

Atlasデータベース
© Musée du Louvre
データベース
展示作品35,000点の検索:学芸員による作品情報をご覧 いただけます。

特集

「テーマ特集」または「ルーペで見る作品」の項目で美術と文明の歴史をご覧ください。「マガジン」では、美術館とコレクションを独自の視点でご紹介しています。
テーマ特集
ルーペで見る作品
マガジン