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《シモンの家の宴》

© 1993 RMN / Hervé Lewandowski
絵画
フランス絵画
アスティ修道院のためにラテラノ修道会参事会員が注文したこの巨大な絵画によって、若きフランス人画家の才能はローマの人々の間で充分に認められるようになった。シュブレイラスは、ヴェロネーゼ、そしてプッサンの明瞭な画面構成に想を得ながら、自身に固有の調子で、壮大でかつ親しみやすい絵画を描き出している。
ヴェロネーゼの影響
細長い風変わりな形のこの絵画は、ラテラノ修道会参事会員が、イタリアのトリノ近くにあるアスティ修道院の食堂のために注文したものである。強烈な色彩を施し、日常の場面を意図して写実的に描いたヴェロネーゼの宗教画の大作が、シュブレイラスのこの作品に影響を及ぼしているのは明らかである。
マグダラのマリアとキリスト
作品はシモンの家でのキリストの食事の場面を描いており、罪深い女であるマグダラのマリアがキリストの足元に駆け寄って、敬意を表わすために主の足を洗っているところである。何故キリストが罪深い女の敬意を受け入れるのか理解し得ない会食者たちの憤慨を前にして、キリストは女に慈悲を与え、人々に各々の犯した罪を許すよう求めた。シュブレイラスは、画面の左側にいるキリストの足をマグダラのマリアが洗っているちょうどその時を選んで描いている。
イタリアでの制作活動
地中海沿岸出身の画家シュブレイラスは、トゥールーズで学んだ後に、この町の奨学金を得て1726年から1728年にかけてパリで修行を積んだ。
しかし、プッサンと同様、ピエール・シュブレイラスは1728年にパリを離れてイタリアに赴き、パリには二度と戻ることなく生涯をイタリアで過ごした。個人から多数の注文を受け、ローマの大建築の宗教的な装飾事業に積極的に参加することによって、シュブレイラスはフランスとの確固たる関係を保ちながらも、イタリアで活躍する最も高名な外国人画家の一人となったのである。
歴史画家でありながら、時に陽気できわどい風俗画といった別の主題も手がけたシュブレイラスは、新古典主義を告げる見るからに厳格な作家であると同時に、イタリア美術の伝統に忠実な優れた色彩画家でもあった。
作品データ
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ピエール・シュブレイラス
《シモンの家の宴》
1737年
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油彩、カンヴァス
縦2.15 m、横6.79 m
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1799年、イタリア遠征中の接収品
INV. 8000
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シュリー翼
3階
レトゥー
展示室924
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