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《ピエタ》

© 2007 RMN / Gérard Blot

絵画
オランダ絵画

執筆:
Kazerouni Guillaume

両面が紛失した三連祭壇画の中央部と考えられている。ウェイデンに大きな影響を受けた作品で、当初はウェイデンの作品と見なされ、制作年は1455‐1460年頃と思われる。前景には象徴的意義がこめられた植物が描かれている。

ルーヴェンの画家

ハールレム出身のバウツの名は1457年から史料に登場し、ルーヴェンで裕福なブルジョワの生活を送っていることがわかっている。画家が1468年に最も重要な作品の一つである《最後の晩餐》を制作したのは、そもそもこの町の聖ペテロ教会のためであった。バウツの画家としての修練、およびその生涯の大部分については良くわかっていないが、作品の分析によってファン・エイクの後に位置づけることが出来る。ルーヴェンの《最後の晩餐》と同様、他の作品も劇的な緊張感が際立っており、同時代の室内の中に場面を据えることによって信者らがそこに溶け込める印象を創りだすのがこの画家の特徴のひとつである。同じ手法がロヒール・ファン・デル・ウェイデンの作品の中にも認められる。同様にバウツは、いくつかの構図と、長く伸ばされた人物像への嗜好もウェイデンから取り入れている。

信仰用の作品

ルーヴル所蔵のこの作品は、個人的な注文で制作された信仰用の作品である。おそらく三連祭壇画の中央パネルを成すもので、寄進者らと彼らの守護聖人の肖像がおそらく描かれていた両翼は失われている。劇的な効果で、十字架から聖母の腕の中に下ろされたキリストが描かれている。作品中央に配されたこの集まりは、わずかに後退して描かれた聖ヨハネとマグダラのマリアに囲まれている。十字架が人物像を見下ろしてそびえ立ち、丘と町によってリズム感を与えられた広大な風景が、作品を統一している。

二重の恩

ファン・デル・ウェイデン作品からの借用が多数見受けられるために、この作品は、バウツの画家活動のごく初期に位置づけられおり、作家は当時ルーヴェンで展示され、今日はプラド美術館に所蔵されているウェイデンの傑作のひとつ《十字架降下》を見て感動を得たと思われる。バウツは直接ウェイデンから指導を受けていないと考えられているが、彼の作品を通してウェイデンの精神的後継者とみなされている。作家がルーヴェンにおいて占めていた地位とその芸術的重要性は、ブリュージュにおけるメムリンクのそれに比肩するものである。さらに、とりわけルーヴルのこの作品を通して、バウツにはもう一人の先人に対し負っているものがあることに気付く。それはファン・エイクの好敵手でもあったペトルス・クリストゥスであり、彼はファン・デル・ウェイデンの考案した、当時人気を博した諸様式を数度に渡って作品の中に取り入れている。

作品データ

  • ディーリック・バウツ (ハールレム、1420年頃−ルーヴェン、1475年頃)

    《ピエタ》

  • 油彩 板

    縦0.69m、横0.49m

  • 1871年モンジェ=ミスバック氏による遺贈

    R.F. 1

  • 絵画

    リシュリュー翼
    3階
    ネーデルラント 15世紀 ヤン・ファン・エイク、ロヒール・ファン・デル・ウェイデン
    展示室819

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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