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《ラザロの復活》

© 1995 RMN / René-Gabriel Ojéda

絵画
フランス絵画

執筆:
Geneviève Ponge

この絵は、19世紀に切り離されたが、今日復元されている。ルーヴル美術館は、1925年に左側の部分を取得した。寄贈者と最後の使徒を描いている右側の部分は、1994年にコレクションに加わり、左側の部分とぴったり合致した。しかし、紋章は特定することができなかった。

墓石、象徴的要素

ラザロの復活の主題における基本的な要素である墓石が、ここでは画面の中心部を象徴的に占めている。観者の視線は、墓の内部へと注がれ、そこからラザロが上半身を起こしている。一人の憐れみを覚えた男が、ラザロに向かって身を屈め、ラザロの両手を縛っていた細い帯を解くのを助けている。この奇跡を起こしたキリストは、場面の中ですっくと立っている。キリストの右側には、ラザロの姉妹であるマルタとマリアが跪いている。一人は兄を見つめ、もう一人は起こったばかりの奇跡に気付き、救世主を見上げて、両手を広げながら感謝の意を表している。場面の主要人物の両側では、2つの集団が空間を占め、キリストの左側には使徒たちが、右側には隣町の住人たちが描かれており、その中には異国風のターバンを被った人々も見受けられる。画面の両端では、寄贈者夫妻が両手を合わせ、瞑想に耽りながらこの奇跡を眺めている。残念なことに、墓石に立てかけられた寄贈者の夫人の紋章は、彼女の秘密を明らかにせず、寄贈者の紋章は、損傷がひどくて特定不可能である。注文主の衣裳に基づくと、この作品は1455-1460年代に制作されたものと考えられる。

波乱に満ちた作品の来歴

この絵の由来は、今日全く明らかになっていない。19世紀末に、ベルリンのR.フォン・カウフマンのコレクションに所蔵されていた絵画は、1904年にルーヴル美術館で開催された「フランス・プリミティフ派」展に展示されたのだが、この時貸し出されたことによって、作品は蒐集家のギャラリーを破壊した火災を免れたのであった。作品は、1917年にベルリンで競売にかけられ、オーストリア人の蒐集家カミッロ・カスティリオーニが落札し、その後1925年にアムステルダムで再び売りに出され、今度はルーヴル美術館が取得した。1964年に行われた修復によって、板の左側が僅かに、右側はより大きく切り取られていることが判明する。というのも、洗浄の過程で使徒の一人の肩にかけられた手が現われ、これによって人物像が失われていることが明らかになったからである。1972年に、寄贈者の夫人と8名の使徒が描かれた、右側の失われていた部分が、個人のコレクションの中に確認された。右側の部分は、1994年にルーヴル美術館のコレクションに加わることになる。類稀なことだが、この右側の部分は僅かな木片も色も欠けることなく、主要な板にぴったりとはまった。それ以来、構図は本来のバランスを取り戻し、かつて僅かに右側に偏っていたキリストの姿も、中心の軸を成すようになり、両側の2つの集団が同等の重要性を持つようになったのである。

複雑な作者の特定

大衆が1904年にパリでこの作品を見出した当時、作品は、1461年に同様の主題の三連祭壇画(フィレンツェ、ウフィツィ美術館)を制作したニコラ・フロマン作だとされていた。1925年にルーヴル美術館がこの絵を購入した際も、ニコラ・フロマン作ということになっていた。しかしながら、この作者が、フランス、とりわけロワール渓谷周辺で活躍していた北方フランドル画家ではないかという仮説は早くから提出されていた。その後、多作の細密画家、カルトン(下絵)画家で、彩色装飾を施した書物のうちの一冊を受け取った人物の名を取って「コエティヴィの画家」と呼ばれる作家が、くだんの絵を描いたのではないかという解釈もなされた。「コエティヴィの画家」は、アンドレ・ディープルの息子で、通称コラン・ダミアンと呼ばれているニコラであろうと考えられている。アンドレ・ディープルは、《パリ高等法院のキリスト磔刑》(ルーヴル美術館)の作者と考えられており、もう一人別のニコラ、すなわちプロヴァンスで活躍していた通称ニコラ・ディープル(ルーヴルに3点のプレデッラ[祭壇下部]が所蔵されている)の父でもある。アミアン出身であるコランは、おそらく1450年代にパリに移り住み、1461年から1488年の間のパリでの記録が残っている。

出典

- GRODECKI Catherine, "Le 'Maître Nicolas d'Amiens" et la mise au tombeau de Malesherbes", in Bulletin Monumental, Société Française d'Archéologie, 1996, tome 154-IV.

- REYNAUD Nicole, La Résurrection de Lazare du Maître de Coëtivy un retable reconstitué, Le tableau du Mois n°13,  Département des Peintures, 4 - 30 janvier 1995.

- STERLING Charles, La Peinture médiévale à Paris 1300 - 1500, Paris, 1990.

- REYNAUD Nicole, "Complément à la Résurrection de Lazare du Maître de Coëtivy", in La Revue du Louvre, 1977, n°4, p 222 - 224.

- REYNAUD Nicole, "La Résurrection de Lazare et le Maître de Coëtivy", in La Revue du Louvre et des Musées de France, 1965, n° 1 - 5,  p. 171 - 182.

作品データ

  • コラン・ダミアン

    《ラザロの復活》

    1450-1460年頃

  • 油彩、板

    縦0.78 m、横1.41 m

  • 1925年11月17日、アムステルダムでの競売において154000フロリンで購入

    R.F. 2501, R.F. 1994-1

  • 絵画

    リシュリュー翼
    3階
    ジャン・フーケ
    展示室820

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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