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ホーム>作品と宮殿>コレクションと学芸部門>《ローマのカピトリーノ美術館の中庭でデッサンする芸術家たち》

Artistes dessinant dans la cour intérieure du Musée du Capitole à Rome

RMN-Grand Palais - Photo M. Urtado

素描・版画
18世紀

執筆:
Chabod Christine

カピトリーノ美術館の入り口の階段から見たこの中庭の光景が示すように、シャルル=ジョゼフ・ナトワールが当時館長を務めていたローマのフランス・アカデミーにおいて、同時代の発掘や出版物によって発達した古代美術の研究は、一層重要な位置を占めるようになった。ここでナトワールは、優美で踊るような筆遣いで、仕事中の芸術家、考古学者や「鑑定家」をざっと描いているが、泉から水を汲む女性像を描くことによって、いかにも絵画らしい調子を付け加えることも忘れてはいない。

気に入りの場所

ナトワールは、1759年にこのローマのカピトリーノ美術館の入り口の回廊の光景を描いた。画中では、2人の生徒が、1階の回廊に展示された彫刻を研究しており、その作品のほとんどは特定が可能である。前景にはラメセス2世の母トゥヤを表した巨大なエジプトの彫像、次いで地球を手にしたウラニアあるいは天文学の女神、1735年以来回廊に設置されている豊饒の神、エンデュミオン、そして奥にはアレクサンデル・セウェルス帝の石棺が見える。左側には、アマゾン族の二つの彫像と巨大な頭部、右側にはジャコモ・デッラ・ポルタ作で、マルフォーリオが装飾をほどこした泉がある。マルスのフォルムで発見された巨大な河神の彫像は、17世紀以降のローマで最も有名な彫像の一つであり、1594年以降カピトリーノに移された。芸術家に自由に開放されたカピトリーノ美術館は、芸術家の気に入りの場となり、ほどなくして全ての古典古代の愛好家が出会う所となった。『ボッターリのカピトリーノ美術館』の第3巻の巻頭を飾ったカンピーリアの版画にはすでに、美術館の古代の作品を前にデッサンする素描家が登場する。ナトワールやロベール、アンゴの素描にこのテーマが頻繁に登場するのが、フランス・アカデミーの会員が同じモティーフを取り上げる傾向にあるからなのか、それとも各々が足しげく美術館を訪れ、きまってそこでデッサンしている芸術家の存在を描こうとしたからなのかは分かっていない。

最初の美術館

16世紀以降、カピトリーノは、古代彫像を収蔵していた場であり、1736年に教皇クレメンス12世(1730-1740年)が近代的な意味での最初の美術館を開くことにした場である。ローマの碩学たちと親交のあったシャルル=ジョゼフ・ナトワールは、積極的に古代美術研究への心酔を明らかにした。ナトワールは、とりわけ1755年に取得したカンポ=ヴァッチーノの背後に位置する庭園に古代の作品の断片を集め、フランス・アカデミーの会員が、廃墟に思いを馳せるよう促す場でデッサンしたり研究したりすることができるようにしたのである。

2つのヴィジョン

画家ユベール・ロベールも、ヴァランス美術館所蔵の素描において、きわめて近い時期にこの回廊を描いている。この2つの作品を比較してみるのは興味深い。というのも、視角がわずかに異なるものの、古典古代への同様の好み、および馴染みの活気と空想が、この2人の芸術家の創作欲を刺激したからである。ロベールは、ナトワールと同様に、同時代の衣裳をまとった人物と古代風の衣裳の人物像を組み合わせた。逆に、この両者において光の表現の仕方は全く異なる。ナトワールの場合、光は一様に場面を包み、陰影は柔らかにほどこされ、面の照らし方には少しも荒々しいところがない。これに対し、ロベールの場合は、サンギーヌの熱に浮かされたような筆運びによって、すべてが揺れ動ききらめいている。

出典

- BACOU Roseline, Le XVIIIe siècle français, Paris, Edition Princesse, 1976. p 90.

- BRUNEL Georges, Charles-Joseph Natoire (Nîmes, 1700-Gandolfo, 1777). Peintures, dessins, estampes et tapisseries des collections publiques françaises, cat. exp. Troyes, musée des Beaux-Arts et d'Archéologie, Nîmes, musée des Beaux-Arts, Rome, Académie de France, 1977, notice 73.

- CUZIN Jean-Pierre, D'après l'antique, cat. exp. Paris, musée du Louvre, 2000-2001, notice 177.

- DUCLAUX Lise, Le cabinet d'un grand amateur P. J. Mariette (1694-1774) : Dessins du XVe siècle au XVIIIe siècle, cat. exp. Paris, musée du Louvre, 1967, notice 249.

- DUCLAUX Lise, Musée du Louvre. Cabinet des dessins. Inventaire général des dessins, école française. Tome XII, Paris, RMN, 1975, n 58.

- RASPI-SERRA Joselita, La fascination de l'Antique, Rome 1700-1770, cat. exp. Lyon, musée de la Civilisation Gallo-Romaine, 1998-1999, notice 84.

作品データ

  • シャルル=ジョゼフ・ナトワール(ニーム、1700年-カステル=ガンドルフォ、1777年)

    《ローマのカピトリーノ美術館の中庭でデッサンする芸術家たち》

    1759年

  • 黒チョークの描線と灰青色の紙にペン、褐色インク、褐色と灰色の淡彩、白のハイライト

    縦30 cm、横45 cm

  • ピエール=ジャン・マリエット・コレクション、1775年パリでその競売(1301番の一部)、国王美術品蒐集室のために購入

  • 素描・版画

    保存上の理由により、当部門の作品は常設展示室では展示されていません。

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作品の補足情報

右下にペンと褐色インクで署名:C. NATOIRE / 1759