Go to content Go to navigation Go to search Change language

ホーム>作品と宮殿>コレクションと学芸部門>《三位一体のもとでの天使による聖母の戴冠》

《三位一体のもとでの天使による聖母の戴冠》

© 2009 Musée du Louvre / Erich Lessing

絵画
オランダ絵画

執筆:
Guillaume Kazerouni

《聖母の戴冠》は、カスティーリャ女王であるカトリック女王イサベル1世のためにミヒェル・シットウとファン・デ・フランデスが1496‐1504年の間に制作した、もともと47枚の同じサイズの小パネルで構成されていた作品に属するものである。作品が当初は多翼祭壇画を成していたのか、またキリストの生涯と聖母の栄光を讚えるこの連作が果たして完成されたのかは全くわかっていない。というのも、一連の作品は女王の死後、1505年になって四散してしまっているからだ。バルト諸国の出身であるにもかかわらずフランドル画家と考えられているこの画家は、ほとんど名が知られておらず、後世になって再発見されたが、ゴシック芸術とルネサンスの間に位置する過渡期の画家として、ここでは伝統的な宗教主題を、その空間と光の新たな感覚によって一新している。

ばらばらになった作品

作品はキリストと聖母の生涯を描いた47枚の絵画からなる作品の一部で、これらの作品は、スペインのトロ城内で、カスティーリャ女王でカール5世の祖母にあたるカトリック女王イサベル1世の小礼拝堂を飾っていた。1504年の女王の死とともに、作品は四散したが、32枚に上る貴重な一組の作品が、ネーデルラントの統治者で女王の義理の娘にあたるマルガレーテ・フォン・エスターライヒ(マルグリット・ドートリッシュ)のコレクションに入った。その他の絵画は様々な運命を辿っている。今日この絵画を含めた28枚の絵画が再び発見され、方々の美術館や個人のコレクションに所蔵されている。最も数の多い一揃いがプラド美術館に(15枚)、ルーヴルはここに紹介する作品と、ファン・デ・フランデスによる《イエスとサマリア人の女》の2点を所有している。

冠を戴いた聖母

聖母が雲に囲まれた花壇の上に跪いている。彼女は袖飾りが先についたサイズのぴったり合った袖の長いドレスと、三人の天使が裾を持つブロケード織の裏がついた長いマントを身に纏っている。他の二人の天使が彼女に冠を授けようとしている。彼女の前では基壇に支えられた玉座の上に父なる神と、頭上に聖霊の鳩の描かれたキリストが座っている。新約聖書の中には記載されていないこのテーマは、おそらく旧約聖書の詩編、もしくはソロモンの雅歌からインスピレーションを得たものと思われる。場面の描写は12世紀後半に遡り、聖母はキリストによって、もしくはキリストの見守るなか天使によって冠を頂かれる。ここに見られるような聖三位一体の図像は15世紀に頻繁になり、次の世紀には一般的になった。画家の独自性は、人物像の斜めの配置とそれが構図に与える活力に存している。画面全体は、無限の奥行きを感じさせるぼんやりとした繊細な光によって統一されている。

スペインのフランドル画家

フランドル画家たちは15世紀のスペインとポルトガルにおいて多大な影響をもたらした。シットウや、彼以前に外交使節の一員としてポルトガルを訪れたファン・エイクのように、画家らは現地を訪れている。彼らの作品、とりわけファン・デル・ウェイデンやバウツのそれは、非常に数多く流通した。ハイメ・ウゲットのようなスペイン画家の作品が、スペイン大陸における初期北方画家らの多大な影響力を十分物語っている。

作品データ

  • ミヒェル・シットウ(レバル(現タリン)、1468年頃−1525/1526年)

    《三位一体のもとでの天使による聖母の戴冠》

    1492‐1496年頃スペインにて制作

  • 油彩 板

    縦24cm、横18cm

  • 1966年 パリ、(Fr.アン・ギャラリー)にて取得

    R.F. 1966-11

  • 絵画

    リシュリュー翼
    3階
    ネーデルラント 15世紀 ハンス・メムリンク、ヘラルト・ダフィット
    展示室818

来館情報

ルーヴル美術館、チュイルリー庭園、クール・カレは、新たな通達があるまで休館・休園いたします。
美術館のチケットをオンラインでご購入された方々には、自動で返金処理が行われます。返金に当たり、特にお手続きをしていただく必要はございません。
なお、返金処理数が膨大なため、ご返金まで三か月ほどかかる場合があります。
ご理解のほどよろしくお願いいたします。

チケットを購入する