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《巻菓子のある静物》

© 2007 Musée du Louvre / Angèle Dequier

絵画
フランス絵画

執筆:
Kazerouni Guillaume

宗教画家のリュバン・ボージャンと同一人物かどうか長い間躊躇われていたボージャンの署名が入った静物画は、4点確認されているのみである。これらの静物画は全て、画家の1636年からのイタリア滞在の前に制作されたものと思われる。

署名をめぐる論争

《巻菓子のある静物》は、「ボージャン」の署名入りで、今日確認されている4点の静物画の中で、最も有名な作品である。ピティヴィエで1612年頃に生まれたリュバン・ボージャンは、1629年にサン=ジェルマン=デ=プレの画家親方として認められている。その後ボージャンは、数年間イタリアに滞在し、帰国後に王立絵画アカデミーに入会する。ボージャンはかなりの成功を収めており、パリの教会における作品について多数の言及が見られる。当初、フォンテーヌブロー派とコレッジオやグイード・レーニといったイタリア人の巨匠の影響が顕著な宗教画の大作と、静物画との間の対比が、この名前を持つ2人の別の画家がいるのではないかという説を生み出した。しかしながら、近年の古文書の研究や、全ての絵画における様式の分析を深めた結果、これらの絵画の作家は、同一人物の画家リュバン・ボージャンであると判明した。ボージャンは、静謐な小さな作品を、イタリアに出発する以前に制作したものと思われる。

フランス静物画のイコン

ヴォリュームが見事に単純化された構図において、卓上の縁に巻菓子の載った盆とワイングラス、藁で包んだ瓶が配されている。空間は、平らで単色(背景の黒、左側の石壁とテーブルの青クロス)の大きな面で構成されており、左側にあると想像される窓から差し込む光によって巧みにアクセントがつけられている。まさにこの光と巧みな陰影の効果によって、厳格な幾何学的な形をしたオブジェが現実味を帯びている。これらのオブジェには、静かに瞑想するような存在感が備わっているように見える。最後に、これらの作品の解釈には問題が多い。スルバランや北方画家の静物画に明白な宗教的かつ象徴的典拠は、ルーヴルに所蔵されているこの絵にははっきりとは見られない。この場合、この種のイメージの役割は何であったのだろうか。さらに作品は誰のために描かれたのだろうか。

沈黙した生―純粋絵画のイメージ?

静物画は装飾作品の分野に含まれ、パリのサン=ジェルマンといった絵画市などで売られていたとしばしば言われてきた。従って静物画は、若い芸術家、もしくは金銭を必要とした芸術家のための金儲けの作品であり、蒐集家にとっては人物画より価値の低い商品と見なされていた。一方で、数々の目録は、最も優れた絵画の目利きの家で、こうした小さな絵に頻繁に出会うことを示している。静物画は、風景画のように、教養豊かな芸術愛好家から真の絵画作品として称賛され、従って、少なくともルーヴルの《巻菓子のある静物》ほどの優れた作品は、単なる商売や装飾のためのイメージというわけではなかった。幾つかの絵画陳列室の質の高さは、まさに静物画の存在によって強調されていることもあるのである。

作品データ

  • リュバン・ボージャン(ピティヴィエ、1612年頃-パリ、1663年)

    《巻菓子のある静物》

    1630-1635年頃

  • 油彩、板

    縦41cm、横52cm

  • 1954年取得

    R.F. 1954-23

  • 絵画

    シュリー翼
    3階
    ル・シュウール《聖ブルーノの生涯》
    展示室910

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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作品の補足情報

右下に署名:BAUGIN