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ホーム>作品と宮殿>コレクションと学芸部門>《聖家族と天使》

La Sainte Famille aux anges

RMN-Grand Palais - Photo M. Urtado

素描・版画
17世紀

執筆:
Bartolucci Sara

ジェノヴァ・バロックの巨匠、ジョヴァンニ・ベネデット・カスティリオーネの晩期に制作された素描《聖家族と天使》は、自由に構図を考え、奔放に彩色する、カスティリオーネの手法のきわめて代表的な作例である。このようにざっと粗描きし、ほとんど未完成のまま残すやり方は、劇的な意味を含む動きに満ちており、18世紀フランスの画家に大いに影響を与えた。

完全に自由な構図

1660年頃の作と推定されるこの素描は、カスティリオーネ晩期の手法の特徴を示している。衣襞の豊かさやリズミカルな配置、天使の出現に仰天した聖ヨセフの態度を表わす劇的な面の強調は、おそらくローマの巨匠ロレンツォ・ベルニーニの作品に接したことから生れたと思われる。人物は、筆の流れるようなタッチでざっと描かれ、輪郭は影で示されている。この作品は、力強い想像力に長け、当時画家としてより素描家として知られていた、カスティリオーネの素描表現の並外れた一例である。「小ギリシア人」と異名をとったカスティリオーネは、その独自の方法によって、油の中に筆を浸してから顔料を加えた。カスティリオーネは、18世紀フランスの芸術家、とりわけブーシェやフラゴナールといった色彩の巨匠に大いに影響を及ぼした。

動物と風景の画家

文書館の文献によれば、カスティリオーネはパッジのアトリエで修行した。若きカスティリオーネの習作帳は、動物、木、家々で埋め尽くされ、師の教育方針に従って、古代および同時代の芸術家の作品を模倣する習いだったことを示している。その後も、若い頃の関心の的に忠実であったカスティリオーネは、動物と風景を得意とする画家として名を馳せた。カスティリオーネの風景に対する偏愛は、その修行時代に由来するものであるが、また円熟期にジェノヴァで北方諸派の芸術家と交流したことにもよる。

ジェノヴァ派

ルカ・カンビアーゾ、ジョヴァンニ・ベネデット・カスティリオーネ、ドメーニコ・ピオーラ、アレッサンドロ・マニャスコは、「ジェノヴァ派」と呼ばれる広範な芸術家の共同体を形成する面々の中で最も有名な名前を引いたに過ぎない。自然の細部へのこだわり、複雑な構図のための光の強烈なコントラストは、この「ジェノヴァ派」の特徴であり、17世紀イタリアの他の地方の各派とは一線を画している。

出典

- La Collection Saint-Morys au cabinet des Dessins du musée du Louvre, cat. exp. Paris, musée du Louvre, Editions de la Réunion des Musées Nationux, 1987, vol. I, n 96 p. 150.

- Le dessin à Gênes du XVIe au XVIIIe siècle, cat. exp. Paris, musée du Louvre, Editions de la Réunion des Musées Nationaux, 1985, n 73 p. 86, 88.

- BEAN Jacob, Dessins romains du XVIIe siècle. XXIIIe exposition du Cabinet des dessins, cat. exp. Paris, musée du Louvre, Editions de la Réunion des Musées Nationaux, 1959, n 34 p. 29.

- BOUCHOT-SAUPIQUE Jacqueline, Première Exposition des plus beaux dessins du Louvre et quelques pièces célèbres de collections de Paris, cat. exp. Paris, musée du Louvre, Editions de la Réunion des Musées Nationaux, 1962, n 27 p. 27.

- PERCY A., Giovanni Benedetto Castiglione. Master Draughtsman of the Italian Baroque, cat. exp. Philadelphie, Philadelphia Museum of Art, 1971, n 105.

- VIATTE Françoise, Dessins du Louvre. Ecole italienne, Paris, 1968, n 89.

作品データ

  • ジョヴァンニ・ベネデット・カスティリオーネ(ジェノヴァ、1609年-マントヴァ、1664年)

    《聖家族と天使》

    1660年頃

  • 筆、青-赤の油彩と灰青色のタッチ

    縦47.7 cm、横30.1 cm

  • 亡命貴族の財産として接収

  • 素描・版画

    保存上の理由により、当部門の作品は常設展示室では展示されていません。

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
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開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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