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作品 《農民の家族》

絵画部門 : フランス絵画

《農民の家族》

© 2007 Musée du Louvre / Angèle Dequier

絵画
フランス絵画

執筆:
Kazerouni Guillaume

ル・ナン兄弟による「農民画」の中で最も大型の作品である。しかしこの絵は、実際に食事の場面を描き出しているのではない。というのも、テーブルの上には料理が出されておらず、パンとワインと塩のみが描かれているからである。

「芸術作品がもたらしてくれた幸福」に対する寄贈

アルチュール・ペルノレは、パリ国立高等鉱業学校出身の技師で、代議士やシェール県会議長にもなった人物である。妻を亡くした後やもめ暮らしを続け、子供もいなかったペルノレは、1915年の遺言書で包括受遺者に対し、ルーヴル美術館に「芸術作品が私にもたらしてくれた幸福に対する感謝の意」である10万フランを寄附するよう書き遺した。寄附金はとりわけ、その年に有名なデモット古美術商からル・ナンの《農民の家族》を購入するための資金として用いられた。この絵はその少し前に競売にかけられたばかりで、今日において17世紀フランス絵画を代表する作品となっている。19世紀後半の美的感覚に適ったル・ナンの芸術は、当時評価が再び高まり、ギュスターヴ・クールベといった画家による称賛の対象となった。1915年までにルーヴルに既に所蔵されていた、1642年作の《農民の食事》を含むル・ナン兄弟の4点の絵画は、この《農民の家族》と多くの類似点を示している。

とある農民の家族

とある農民の家族8人が暖炉の前にある小さなテーブルの周りに集い、家族のしきたりを邪魔してしまったかのような観者に対して視線を投げ掛けている。3人の子供たちは自分たちの世界に没頭しているようで、中央では1人の少年がぱちぱちと音をたてる暖炉の薪に合わせて笛を吹き、暖炉の前では他の2人の小さな子供が暖を取っているところだ。画家はありのままの現実(しかし全く過酷ではない現実)を越えて、それに道徳的、さらには宗教的な尊厳を与えており、こうした点がル・ナンの作品の注文主たちの気に入るところとなったに違いない。また画家は、色彩をかなり抑え気味にすることによって、室内(暖炉の火)および室外(左側の窓?)から差し込む光の繊細な表現に才能を大いに発揮することができたのである。人物の豊かな存在感、歴史画に匹敵する大画面、作品に漂うおごそかで気高い詩情が、この絵をル・ナン兄弟の最も偉大な傑作たらしめている。

17世紀の風俗画

日常生活の場面を描いた風俗画は、17世紀のとりわけオランダにおいて大きな飛躍を遂げ、以降オランダ絵画を代表するジャンルの一つとなった。16世紀後半にかけてルーカス・ファン・レイデンといった画家たちによって伝えられた風俗画は、北方の画商を通してヨーロッパ中に広まり、パリのサン=ジェルマン絵画市などで多数売られるようになる。こうした小型の絵画は、非常に高い評価を受け、しばしば宗教的な価値や美徳の模範を示す役割を担ったが、イタリアと同様フランスでも一派が形成される。1625年から1650年頃にかけて、フランスにおいてこのジャンルを代表するのがル・ナン兄弟、とりわけアントワーヌとルイであるが、2人の作品を識別するのは未だに困難である。また、作品が食事の場面を描写しているというよりは、食物(パン、ワイン、塩)を喚起し、その周囲に集う三世代の家族を描き出していることにも注目したい。

作品データ

  • アントワーヌ・ル・ナン、またはルイ・ル・ナン

    《農民の家族》

    フランス

  • 油彩、カンヴァス

    縦1.13 m、横1.59 m

  • 1915年、アルチュール・ペルノレの遺贈による取得

    R.F. 2081

  • 絵画

    シュリー翼
    3階
    ル・シュウール《聖ブルーノの生涯》
    展示室910

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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