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作品 《(ダフネを追う)アポロン》と《(アポロンに追われる)ダフネ》

彫刻部門 : 17-18世紀のフランス

《(ダフネを追う)アポロン》と《(アポロンに追われる)ダフネ》

© 2011 Musée du Louvre / Thierry Ollivier

彫刻
17-18世紀のフランス

執筆:
Montalbetti Valérie

ギヨーム・クストゥ1世作《ダフネ》とニコラ・クストゥ作《アポロン》の群像は、太陽神から逃れようとしたニンフのダフネが月桂樹に姿を変えてしまうというオウィディウスの『変身物語』の一場面を表している。それぞれの立像は、1713−1714年頃、マルリー宮庭園内「鯉の池」の一つの池の中央に置かれていた。この群像は1798年から1940年まではチュイルリー公園のエクセードルの中に設置されていた。

執拗な追走

ニコラ・クストゥ作《アポロン》とギヨーム・クストウ1世作《ダフネ》の群像は、(紀元1世紀初めに書かれた本で、神と人間の動植物への変身を物語る)オウィディウスの『変身物語』の一場面を表す。アポロンは、愛の神クピドをからかったため、金の矢をあてられ、ダフネを執拗に求愛するようになってしまう。クピドはニンフには鉛の矢を射てこの愛を拒むように仕向ける。軽蔑された太陽神は、必死に逃げるダフネを追い駆ける。やっとつかまえた瞬間、彼女は月桂樹に変身してしまう。月桂樹(ギリシア語でダフネ)はアポロンの好む木となる。

マルリーの走る像

この立像はマルリー宮庭園向けに王室建築局が注文した、ギヨーム・クストゥ作《ヒポメネス》(ルーヴル)とピエール・ルポートル作《アタランテ》(ルーヴル)を含めた4体の走る像に属す。それぞれが「鯉の池」の一つ一つの池の中央の台座上に、走る立像が水上で飛び上がる様に置かれていた。その配置は国立古文書館保存の水彩画により良く知られている。彫刻は平行に並ぶ様に構想されており、そのポーズが答え合い、まなざしも交差しあう。ルーヴルに収蔵となる前の1798年から1940年の間はチュイルリー公園の植え込みの間に設置されていた。この作品はルイ14世時代末期の彫刻の推移を良く表すものである。威厳を示す巨大なヴェルサイユの彫刻に代わって、動きや優雅さを多いに追求した彫刻が好まれ、サイズも小型となり、ここでは等身大より僅かに小さい。ヴェルサイユに比較してマルリーは田園風の自由を表現し、威厳は自然に取って代わられるのである。

熱烈なディナミズム

生き生きとした肉付けや躍動的な動きは、ベルニーニが同じテーマで1625年に完成させた群像(ローマ、ヴィッラ・ボルゲーゼ)を意図的に呼び起こすものである。とはいえ、ベルニーニは変身の瞬間を彫っており、二兄弟の方は激烈な追走とその驚くべき速度を表現している。アポロンの体は目標へ向かいほとんど前につんのめり、腕は真っ直ぐ伸び、脚は後ろに投げやられ、体は大きく斜線を描く。膨らんだ布襞と掻き乱れた髪の毛の房が神の名声の証である。捕まる瞬間のダフネは、その恐怖が表現され、四方八方に向かう手足は間接がはずれたように見え、腕はすがる様に前に投げやられる。表現は劇的で、チュニックの角張った動きのある布襞は、この逃走の乱れを示す。木の幹がこの彫刻に安定感を与えているが、その平衡は、大理石の壊れやすさを考えたら、正に巧みな技を披露するものである。この彫像はローマのバロックの熱烈さを備えているが、その劇的な力強さは無い。華奢な優雅さや活気は、既に、18世紀初めにフランスに誕生した、より装飾的で優雅な様式であるロカーイユ気風に属すものである。

出典

- SOUCHAL François, Les Frères Coustou, Paris, 1980, p. 207-211.

作品データ

  • ギヨーム・クストゥ1世(リヨン、1677年-パリ、1746年)ニコラ・クストゥ(1658年-1733年)

    《(ダフネを追う)アポロン》と《(アポロンに追われる)ダフネ》

    1714年

    マルリー宮庭園の4つの走る像の一つ、1940年にチュイルリー公園

  • 大理石

    《(ダフネを追う》アポロン》: 高さ1.35m、幅1.06m、奥行き1.13m《(アポロンに追われる)ダフネ》: 高さ1.32m、幅1.355m、奥行き0.65m

  • 1793年革命時接収、1940年ルーヴル収蔵

    M.R. 1805

  • 彫刻

    リシュリュー翼
    地上階
    マルリーの中庭
    中庭

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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作品の補足情報

《(ダフネを追う)アポロン》: 台上に記:N. COVTOV FECIT ANNO 1714 APOLLON《(アポロンに追われる)ダフネ》上台、木の幹下部裏に署名: G. COUSTOU F.