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作品 《1789年9月23日にサン・ヘロニモ・エル・レアール教会で行われた、アストゥリアスの王子としてのフェルディナンド7世の宣誓》

素描・版画部門 : 18世紀

Le Serment de Ferdinand VII, dans l'église San Jeronimo el Real

素描・版画
18世紀

執筆:
Grollemund Hélène

この素描は、そのサイズの大きさと記念行事の重要性から鑑みて、ルイス・パレートの最も特別な作品である。この素描は、代々のスペイン国王が戴冠するマドリードのサン・ヘロニモ・エル・レアール王立修道院教会で、1789年9月23日に行われた、未来の国王フェルディナンド7世たるフェルディナンド王子(1784-1833年)の宣誓を描いている。資料で完璧に裏付けられるこの作品は、1790年1月に描かれ、1791年の年記と署名のある絵画を制作する前に、国王カルロス4世(1748-1819年)の御前で披露された。

記念の作品

この素描は、パレートの友人で版画家兼石版画家のペドロ・ゴンサレス・デ・セプルヴェダ(1744-1815年)の日記や覚え書きのおかげで完璧に裏付けられる。セプルヴェダは、1790年1月の様子を次のように伝えている。「パレートは《王子の宣誓》の素描を御前で披露し、国王は、前景の人物群が三分の一を占めるよう、絵画を9ピエ(1ピエ=32.4センチ)にするようにと述べられた。」この描写は、今日プラド美術館に所蔵されている、1791年の年記と署名のある絵画を制作する前に、フェルディナンド7世の父、国王カルロス4世の御前で見本として披露された、ルーヴル美術館所蔵の素描と一致している。この記念行事の反響は大きく、1829年にフランスの版画家アセリノーがこの絵画を複製した石版画が普及したほどである(マドリード、市立美術館)。

王家を描いた図像表現

素描と絵画の間の明白な変更を決めたのは、国王カルロス4世自身であった。しかし、パレートは、素描と絵画の双方において、3つの場面を連続させることによってこの記念行事を描き出している。中央では、アストゥリアスの王子フェルディナンドが、朝臣に向き合う形で入場しており、スペイン大公は祭壇の右側を、政府高官と教会の高位聖職者は祭壇の左側を占めている。次いで、王子は、トレドの大司教にしてスペインの首座大司教のロレンサーナ枢機卿(1722-1804年)の前に進み出る。そして最後に、王子は、祭壇の左側のトランセプト(袖廊)の交差部に設えられたトリビューン(階上廊)に坐す父と王妃マリア=ルイザ・ディ・パルマ(1751-1819年)に忠誠を誓う。素描と絵画の双方において、絵の軸線は、トレドの総大司教ロレンサーナの前での王子の宣誓の場面に向かっており、精神的権力の世俗的権力に対する優位を主張しているようである。この歴史的場面の図像表現は、王家を描いた絵画に基づいている。直接の図像の源泉は、1701年5月8日にサン・ヘロニモ・エル・レアールで行われた、フェリペ5世(1683-1746年)への宣誓と敬意を表わした版画と、1745年のフランス王太子ルイ(1729-1765)と王女マリア=テレジアの婚姻を描いたシャルル・ニコラ・コシャン(1729-1765)の素描(マドリード、国立図書館)である。

創意、優美、繊細

ルーヴル美術館所蔵の素描の例は、パレートがとりわけ好んだ技法、すなわち筆と墨による鋭く繊細な線描を駆使して、細部を正確に描写するという技法に関連付けられる。パレートは、歴史画のジャンルをほとんど扱わず、むしろ挿絵や風俗画の素描を好んだが、それでも歴史画を描くときは、完璧な熟練による見事な空間の均衡の感覚とともにこうした技法を駆使した。こうして墨の淡彩によって、線描の自然さを決して損なうことなく、色彩の限りないニュアンスを描き出すことができたのである。こうした要素は、パレートの別の友人であり『スペインにおける美術学校の最も著名な教授による歴史辞典』(1800年)の著者であるセアン・ベルムデス(1749-1829年)が、パレートの装飾の「創意」、「優美」、「繊細」を称賛している解説のくだりに呼応している。このパレートのもつ緻密さの感覚は、細密画や、とりわけ版画の芸術を思い起こさせる。というのも、パレートは、版画家に素描を提供していたからである。

出典

- BOUBLI Lizzie, in Revue du Louvre, 5/6, 1994, p. 100.

- BOUBLI Lizzie, Musée du Louvre, Département des Arts graphiques : Ecole espagnole XVIe-XVIIIe siècles, Paris, RMN, 2002, notice 208, pp. 181-183.

- MORALES Y MARIN José Luis, Luis Paret : Vida y obra, Saragosse, 1997.

作品データ

  • ルイス・パレート・イ・アルカーサル(マドリード、1747年-同地、1799年)

    《1789年9月23日にサン・ヘロニモ・エル・レアール教会で行われた、アストゥリアスの王子としてのフェルディナンド7世の宣誓》

    1790年

  • 明るいベージュ色の紙に黒チョークによる下絵、ペン、褐色と灰色のインク、墨の淡彩。ペンと墨による縁取り

    縦0.688 m、横0.470 m

  • 19世紀初頭にペドロ・ゴンサレス・デ・セプルヴェダの所蔵(?)、1957年以前にバルセロナの子爵の所蔵、1994年にルーヴル美術館により取得

  • 素描・版画

    保存上の理由により、当部門の作品は常設展示室では展示されていません。

来館情報

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月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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