Go to content Go to navigation Go to search Change language

ホーム>作品と宮殿>コレクションと学芸部門>アッティカ赤像式アンフォラ

作品 アッティカ赤像式アンフォラ

古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術部門 : アルカイック時代のギリシア美術(前7-前6世紀)

アッティカ赤像式アンフォラ

© 1993 RMN / Hervé Lewandowski

古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術
アルカイック時代のギリシア美術(前7-前6世紀)

執筆:
Sophie Marmois-Sicsic

アッティカの杯の画家であるオルトスは、「ニコステネス」の3つの赤像式アンフォラを装飾した。おそらく対を成す2つの例(G2とG3)は、ルーヴル美術館に保管されている。ここではパンパイアイオスが手がけた、首の長いアンフォラのこの型は、エトルリアの原作を元にニコステネスの工房にて開発された。複数の独立した人物像と女性、競技選手、サテュロスとメナドなどの対になった人物、そして豊富な植物装飾は、壺の異なった部分を占めている。

ニコステネスのアンフォラ

ニコステネスのアンフォラは、かなり小型の幅の狭い、首の長いアンフォラの形をしており、その形は、エトルリアのブッケロ(黒い陶器)の原型に着想を得ている。壺の口から首の下を結ぶ平らな把手は、葉の冠を被った競技選手を表現した一人の縦型の人物像にて装飾されている。首の各面は、サンダルを履く裸の女性により占められている。唐草模様の葉飾りで囲まれたパルメットの豊かな装飾は、人物装飾により縮小された場所を残しながら、口の平らな部分と把手をなぞる。放射状の穹窿のフリーズは、胴の下部を囲んでいる。

サテュロスとメナド

このアンフォラの各面は、2人の人物の場面にて装飾されている。そこにはメナド達が、サテュロスに襲われている場面が表現されている。そのうちの一人のメナドはキトン、ヒマティオン、パルダリス(豹の皮)を身につけ、蛇を手にし、うずくまったサテュロスの締め付ける手を解こうとしている。もう一面には、勃起したサテュロスが、テュルソスをもったメナドを捕らえている。ディオニュソスの世界は、頻繁に壺に描かれる。事実ディオニュソス神が人間に与えたワインは、長い間画家たちの着想源であった。ティアソスと呼ばれる神の行列は、その体格と象徴物により見分けが付く、サテュロスとメナドにより構成されている。サテュロスたちは、半身人間、半身動物である、雑種の生き物であり、その人間の体には尾が生えており、動物の耳、時には馬の下肢を持ち合わせている。この生き物の動物性は、とても生き生きとし、旺盛なその仕草により強調されている。極めて人間のような外見をもつメナドは、伝統的なキトンとヒマティオンを身にまとい、それと判断できる象徴物を手にしている。その内の一人は、テュルソス(その先端が木蔦の葉で装飾された長い棒)を手にしている。ネブリス(子鹿の皮)とパルダリス(豹の皮)は衣服に結び付けられている。それに加え、彼女たちは、オルトスに帰属するルーヴル美術館のアンフォラの蛇のように、しばしば野生の動物を振り上げている。動物世界に関係するこれらの要素の存在はまた、メナド、サテュロスと、ディオニュソスの世界を特徴付ける野生の世界との、親密な関係を強調している。

オルトス

前6世紀第4四半世紀(前525‐500)に活動をしたオルトスは、ベルリンとタルクイニアに保管されている2つの杯に刻まれているサインにて知られている。オルトスは大量の壺に装飾を描いた。初めに「二様式」(黒像式と赤像式の2つの技術で装飾された壺)の杯、次に赤像式のみの杯を手がけた。彼はルーヴル美術館の2つのアンフォラ(G2とG3)にサインをしたニコステネスやパンパイアイオスなどの複数の陶工のもとで仕事をした。その後、エウフロニオスとも共同制作をした、カキュイリオンやエウキテオスのもとで装飾をした。オルトスは壺の構成に大きな関心を寄せていた。アンフォラのそれぞれの部分は、調和のへの配慮がされるなか、パルメットや蓮の花の付属的装飾によりなぞられ、巧みに装飾されていた。主に顔、襞、肉体の加工にみられる様式のつながりにより、オルトスと彼の師匠エウフロニオスは結び付けられる。オルトスはその時代遅れの跡をとどめる様式を維持しながら、エウフロニオスの研究を導入した。 

出典

- DENOYELLE Martine, Chefs-d’œuvre de la céramique grecque, Editions de la Réunion des musées nationaux, 1995, p. 102, n° 46.

- VILLANUEVA-PUIG M.-C., Images de la vie quotidienne en Grèce, 1992, p. 93.

作品データ

  • 陶工パンパイアイオス、オルトスに帰属

    アッティカ赤像式アンフォラ

    前525‐515年頃

    イタリアのヴルチに由来

    アテナイ

  • 陶土、赤像式

    高さ38.50cm、直径19.40cm

  • 旧カンパーナ・コレクション、1861年購入

    G 2

  • 古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術

    シュリー翼
    2階
    ギャラリー・カンパーナIV 赤像式ギリシャ陶器 アテネ 紀元前5世紀
    展示室652

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

チケットを購入する

作品の補足情報

陶工のサイン(A面):Pamphaios epoiesen(パンパイアイオスが制作)