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作品 アッティカ黒像式唇型(二段装飾)の杯

古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術部門 : アルカイック時代のギリシア美術(前7-前6世紀)

アッティカ黒像式唇型(二段装飾)の杯

© 1994 RMN / Hervé Lewandowski

古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術
アルカイック時代のギリシア美術(前7-前6世紀)

執筆:
Marmois-Sicsic Sophie

その広口は、上部が輪郭の線画にて描かれた横向きの女性の2つの上半身、そしてその下は陶工ヘルモジェネスのサインにて、それぞれの面が装飾されている。

「ミニチュアの画家の杯」:唇型(二段装飾)の杯と帯状装飾の杯

前560年アッティカの陶工は、「ミニチュアの画家の杯」と呼ばれた、優美な形の杯を加工し、それらにサインを入れた。それらは、大量生産され、とりわけエトルリアなどに広く輸出された。細かく、入念な黒像式の装飾がされたこれらの杯は、その細長い脚にて特徴付けられる。その装飾の仕組みを決定する杯の形は、2種類に分けられる。一つは唇型(二段装飾)の杯、もう一つは帯状装飾の杯である。唇型(二段装飾)の杯は、広口の下部と末広の口縁部の間のつなぎ目をなぞる、明るい陶土の上に引かれた黒い線を持ち、それは装飾部分を2つに分離する。二段装飾の上部は1、2人、時には3人の人物が占める装飾空間を提供する。帯状装飾の杯は、神話の一場面をより容易に展開することができる、把手の間に位置する定められた帯状の一帯を持ち合わせている。把手、脚、広口の底などの杯の副次的な部分は、黒い絵の具で覆われ、容器の構造をなぞるように、脚と広口の中央に位置する、定められた線が引かれている。

ヘルモジェネスの唇型(二段装飾)の杯

壺のそれぞれの面の広口は、線画で描かれた横顔の女性にて装飾されている。黒像式の技術をもつアッティカの画家は、黒色絵の具の上に置かれた白色の加筆にて、女性の肌を強調する。しかしこの作品で画家は、コリントスの画家が使用しているのと同じ装飾やり方を使用している。(ルーヴル美術館に保管してあるE635、エウリュトスのクラテルの少女イオレの例を参照)ヘルモジェネスの杯に見られる、チュニカと女性の髪をまとめる帯は、紫色の加筆で示されている。フリュノス、エピティモス、ヘルモジェネスなどの陶工のサインがしてある、「ミニチュアの画家」の複数の杯には、女性の姿を宴会の世界に結びつける、この主題を見ることができる。これらの女性の上半身は、宴会に参加したヘタイラ(遊女)を示したと思われる、その美しさを称賛した文章が伴うこともある。

「ミニチュアの画家」

多くのアッティカの陶工は、彼らのサインが伴われた、唇型(二段装飾)の杯と、帯状装飾の杯の生産を専門としていた。唇型(二段装飾)の杯の下段には、2枚の薄いパルメットが陶工ヘルモジェネスのサインを縁取っている。Hermogénèsépoièsenemé,とは、「ヘルモジェネスが私を作った」という意味であり、その言葉は、壺が語っている。他の杯には、作家のサインの変わりに、飲酒を助長する定型表現が刻まれている。これらの刻まれた文字は、酒飲みに語りかけ、「ミニチュアの画家」の杯の装飾方式の一部を成している。

出典

- DENOYELLE M., Chefs-d’œuvre de la céramique grecque dans les collections du Louvre, Editions de la Réunion des musées nationaux, 1994, p. 72, n° 31.

作品データ

  • 陶工ヘルモジェネスのサイン

    アッティカ黒像式唇型(二段装飾)の杯

    前540年頃

    ヴルチ(イタリア)に由来

    アテナイ

  • 陶土、黒像式

    高さ13.50cm、直径20cm、幅27cm

  • 旧カニーノ公・コレクション、1843年取得

    F 87

  • 古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術

    シュリー翼
    2階
    ギャラリー・カンパーナIII 黒像式ギリシャ陶器
    展示室653

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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作品の補足情報

2面に陶工のサイン:Hermogénèsépoiésenemé(ヘルモジェネスが私を作った)