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作品 アンリ2世およびカトリーヌ・ド・メディシスの頭文字飾りを用いた二枚扉

工芸品部門 : ルネサンス

アンリ2世およびカトリーヌ・ド・メディシスの頭文字飾りを用いた二枚扉

工芸品
ルネサンス

執筆:
Muriel Barbier

この一対の扉は、元はクレルモン=フェランの「メゾン・デグランジュ」にあったもので、この建物は1870年から1910年の間に取り壊されている。扉には、グロテスク様モチーフ、巻き革装飾、そしてアンリ2世およびカトリーヌ・ド・メディシスの頭文字飾りが配されている。これらの装飾は、フォンテヌブローの王立工房における技術革新の広まりの速さを物語るものである。

アンリ2世およびカトリーヌ・ド・メディシスの頭文字飾り

扉のそれぞれには、長方形と楕円形のモチーフを交互に配した幾何学模様の組合わせが彫り込まれている。これらのモチーフは縁部分では半分に切られているが、中央では完全な形をなしている。また、モチーフは、円花飾りや、多種多様なグロテスク様モチーフ、または切り抜き巻革装飾により満たされている。上の部分の組合わせ文字は、左の扉ではアンリ2世の「H」および三日月形とを、また右の扉では、王およびカトリーヌ・ド・メディシスの頭文字を、3個の三日月形と組合わせたものからなっている。頭文字と記章とは、上に王冠を戴いている。両方の扉にはまた、10個の三日月形が彫り込まれている。どちらの扉も、卵形装飾および、葉形と槍の交互の繰り返し模様により縁取られ、その四隅はアカンサスの葉飾りによって区切られている。

16世紀前半の典型的な装飾

二枚の扉は、そのモチーフから、1539年から1552年の間に、アネもしくはフォンテヌブローでフランシス・シベック・ド・カルピによって作られた作品との比較が可能である。装飾の表現形式は、グロテスク・モチーフおよび巻革飾りが大部分を占めている。これらの扉はまた、他の扉との類似性も示している。例えば、アネの礼拝堂のそれ(パリ、国立高等美術学校)、リヨンのヌーヴ通りのそれ(リヨン美術館)などである。これらの扉の装飾には、アンリ2世の時代における書物の装丁法との共通点を見出すこともできる。この頃、版画における技術革新が広まり始め、またジャック・アンドルエ・デュ・セルソー1世が『大グロテスク集成』ならびに『建築術第二書』を出版(1556年)するが、これらの扉は、このように、当時のフォンテヌブロー工房の影響が広まる速さを物語っているのである。

制作をめぐる諸状況

この二枚扉に国王夫妻の頭文字が描かれていることは驚くべきことでもあり、その出来映えは19世紀の碩学たちの関心を惹いた。この扉については、1840年、ブイエの『ピュイ=ド=ドーム県記念碑統計』の中に記されており、また、1869年にはダリによって、1870-71年にはタルデューによっても言及されているが、20世紀初めの著述からは姿を消している。上記の著作に見られる版画から、扉の上には、同様にアンリ2世およびカトリーヌ・ド・メディシスの記章を透かし彫りとして入れた鉄細工の格子が付いていたことが分かっている。この格子には1557年の年号入りで次のような銘が入っている――「IN-SOLE-POSUIT/TABERNACULUM.SVVM.PSAL.XVIII」。この銘は詩篇18章の一節から採られたもので、こう訳すことができる――「神は天で、太陽の下に幕屋を設けられた」。これは、「正義の太陽」に比するべき神の立法に対する賛歌なのである。この扉が制作されたのは、おそらくアンリ2世の治世にクレルモン=フェランでセネシャル国王裁判所が創設された際、すなわち、カトリーヌ・ド・メディシスが1551年に母マドレーヌ・ド・ラ・トゥール・ドーヴェルニュの諸権利を継承し、クレルモン女伯となったときであると見て間違いないであろう。

出典

- Nouvelles acquisitions du département des Objets d’art 1990-1994, Paris, 1995, p 98-99.

作品データ

  • アンリ2世およびカトリーヌ・ド・メディシスの頭文字飾りを用いた二枚扉

    1557年頃

    フランス、クレルモン=フェラン、「メゾン・デグランジュ」

  • 一部金箔を貼ったクルミ材

    高さ1.96 m、幅約80 cm、奥行き7 cm

  • 1990年ベルナール・シュタイニッツ夫妻による寄贈

    OA 11279, OA11280

  • 工芸品

    リシュリュー翼
    2階
    レオナール・リモザン
    展示室529

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
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開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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