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作品 シリンダー式書き物机

工芸品部門 : 18世紀:新古典主義

シリンダー式書き物机

© 1990 RMN / Daniel Arnaudet

工芸品
18世紀:新古典主義

執筆:
Muriel Barbier

このシリンダー式書き物机は寄木細工と磁器の板の装飾を施されたもので、高級家具職人ジャン=フランソワ・ルルー(1729-1807年)の作品である。ジャン=フランソワ・オーベンのもとで修行をしたルルーは、師から学んだ形状や技術から着想を得ることができた。おそらく小間物商のポワリエの意向から制作されたもので、当作品は、ルルーの作品の中で、制作年が判っているもののうちでは、最も古いもののひとつに、そして磁器を施した家具としても、最も古いもののひとつに数えられる。

不変の形状

1760年頃、ジャン=フランソワ・オーベンは、物を書くための家具の新しい形状を世に出した。シリンダー式書き物机である。書き物をする台の表面を、やわらかい薄板でできた、折り畳みのできる面を使って覆うことができ、その折り畳み面がシリンダーの周りに巻きつき、引き出しの棚の後ろに隠れる、という仕組みである。この種の家具のもっとも有名な例は、ヴェルサイユ宮殿蔵の「王の大書き物机」で、オーベンが製作を始めたのをリズナーが完成させた。リズナーと同様、オーベンの弟子であったジャン=フランソワ・ルルーはルーヴルのものを含め、シリンダー式書き物机を数点制作している。当作品は、軽くふくらんだ線の4本の脚に支えられ、幕板部分に磁器の装飾を施した引き出しが5段、スライド式の平板、そして鍵で開閉する堅い、寄木細工を施したシリンダーで構成されている。内部には引き出しが6段取り付けられている。

寄木細工と磁器

この書き物机は幕板部分、側面、脚に、ローズウッドの化粧張りが施されている。反して裏面と上部は、モザイクとばら模様で構成された、幾何学模様の寄木細工で装飾され、この寄木細工は1772年、ルルーがブルボン宮のコンデ公のために製作した箪笥で再度使用されている。シリンダーは、リボンを結んだ3つの杯模様と、松明、矢筒にぶら下がった、花の葉飾りの模様で寄木されている。この寄木細工の仕上げの見事さは、ルルーがオーベンの下で行った、修行から学んだ技術を示すものである。机の幕板部分と側面を飾る磁器の板には、1767年と1768年の日付が入っている。その数は26枚で、白地に青で縁取りをした多色彩色、意匠は花の葉飾りから取り入れられた矢筒、松明、そして弓である。これらの磁器板の装飾は寄木細工と同じ主題を用いたものである。

ルルーの作品中、製作年が明らかなもっとも古い家具のひとつ

この家具は、初期のことがあまりよく知られていないルルーの、制作年が明らかなもっとも古い家具のひとつである。初期の頃、若い弟子の彼には、師であるオーベンの創作技術がしみ込んでいた。ルルー作の同じような書き物机は、サン・マリノのハンティングトン・コレクションに保存されている。この2体の書き物机は、磁器を施した大型の家具のうちでも、もっとも古いもののひとつに数えられる。注文主は、磁器を使った家具が始めて納入された相手として記録のある、小間物商のポワリエだと考えられている。その最初の磁器を使った家具とは、1760年頃BVRB(ベルナール・ヴァン・リーザンブール)がド・サンス嬢のために作った箪笥と、マルタン・カルランの化粧机と円形の小作業机である。これらの作品の中で、ルルーの書き物机の作品群は、知られている中で唯一の、磁器を使ったシリンダー式書き物机である。

出典

- Nouvelles acquisitions du département des Objets d’art 1990-1994, Paris, 1995, p138-140.

- ALCOUFFE D., DION-TENENBAUM A., LEFEBURE A., Le Mobilier du Musée du Louvre, t 1, Paris, 1993, p 190-193.

作品データ

  • ジャン=フランソワ・ルルー

    シリンダー式書き物机

    1768-1770年頃

    ヒリングトン男爵コレクション

    フランス、パリ

  • 骨組み:オーク材、化粧板:ローズウッド、メギ材の寄木細工、ヒイラギ、カエデのコブ、カエデの地にたばこ色に塗ったツゲ、軟磁器、金箔を貼ったブロンズ

    高さ1.050m、幅0.985m、奥行き0.535m

  • 1990年、遺産相続税の代物弁済

    OA 11295

  • 工芸品

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作品の補足情報

幕板上、前面、右に証印:J.F.LELEU/JME