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作品 パルテノン神殿の南第十メトープ

古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術部門 : クラシック時代のギリシア美術(前5-前4世紀)

パルテノン神殿の南第十メトープ

© 2006 Musée du Louvre / Daniel Lebée et Carine Deambrosis

古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術
クラシック時代のギリシア美術(前5-前4世紀)

執筆:
Astier Marie-Bénédicte

パルテノン神殿は、ペリクレスにより支配されたクラシック時代のアテナイにおいて、紀元前447年から432年にかけて、この都市と女神アテナの栄光を称えるため建設された。ドーリア式フリーズの装飾は、ペルシア人に対しアテナイ人の優位を表現するため、神話的戦いを描いている。このメトープは、ケンタウロスとラピタイ族の間の戦いである、ケンタウロマキアに属している。これは、厳格様式の跡がまだ残る構成により、馬の怪物と格闘する女を表現している。

パルテノン神殿ドーリア式フリーズの一部

革命の混乱の間、フォウヴェルによりショワズル・ゴォウフィエー伯爵に送られた、この大理石の高浮彫は途中イギリス人の手に渡り、その後ロンドンの競売にかけられた。それはキンカーディン伯爵、エルジン卿・トマス・ブルースに買い取られた。それは彼自身の大理石コレクションを豊かにするためであったが、彼はこれを作品の最初の持ち主に寄贈することにした。この浮彫は、パルテノン神殿の南側の建築装飾に由来する。これは、建物の外側に張り巡らされたドーリア式のフリーズに属し、そこには九十二枚のメトープとトリグリュフォスが交互に配置されている。パルテノン神殿は、紀元前447年から432年の間、アテナイのアクロポリスの上に建てられた大型の宝庫である。その建築は、ペルシア戦争(紀元前490年から480年)とペルシア人による破壊の直後に企てられた、都市整備の大工事の一環として行われた。紀元前464年から429年、アテナイの政界を支配したペリクレスは、ペイディアスにこの工事の指導を任せた。企画の指導者である彼は、建築家イクティノスとカリクラテスと協力し合い作業を進めた。

戦い:装飾の中心的主題

この都市と女神アテナの栄光を称えるため建設されたパルテノン神殿は、全ての者に、特に紀元前480年のペルシアに強いられた大敗後、アテナイの力を見せ付ける役割を担っている。そのドーリア式のフリーズの装飾は、神話的戦いに着想を得ている。それは、彼らの敵に対するギリシア人の優位、それと同様にペルシア人に対するアテナイ人のそれを表明するためのものである。北側は、トロイアの陥落(イリオペルシス)、西側はアマゾンとの戦い(アマゾノマキア)、東側は巨神との戦い(ギガントマキア)が表現されている。南側のメトープは、上半身は人間、下半身が馬の神話の人物ケンタウロスと、テッサリアの民族ラピタイ族が対決する、ケンタウロマキアが描かれている。この戦いはラピタイ族の王ペイリトオスの結婚式の際に繰り広げられた。その最中に酔っ払ったケンタウロスは、招待客の妻を乱暴しようと試みた。ルーヴル美術館に保管してあるこの浮彫は、馬の怪物のうちの一人によりラピタイ族の女が略奪されるところを物語っている。その衣服の留め金が外れるほどの力強い動きをした若い女性は、ケンタウロスが巻きつける腕を解こうとしている。ケンタウロスの頭部は1674年に紛失し、右腕は一部アテネのアクロポリス美術館に保管してある。

厳格様式の跡

この構成は、その十五年ほど前にみられた厳格様式の装飾の特徴を持つ、美術様式に依然として従属している。戦いの荒々しさを表現するのにこの彫刻家は、オリンピアの神殿(紀元前460年頃)のメトープに比較し得る構成を取り入れながら、二人の人物を対角線上に配置した。彼は浮き出た血管が張り巡らされたケンタウロスの体の獣性と女性の裸体を露にする衣紋の硬直さの対比を演出し、それらはまた二人の戦士を引き立たせる外観を形成した。それらの効果の簡素さは、描かれた場面の劇的な瞬間を強調している。

出典

Hamiaux (M.), Les sculptures grecques, I, 2e édition, Paris, 2001, p. 135, n 127
Mantis (A.), "Nouveau fragment de la 10e métope sud du Parthénon", in Bulletin de Correspondance Hellénique, 110, 1986, p. 619-624, fig. 1-4 a, b
Michon (E.), "Les fragments du Parthénon conservés au Louvre", in Revue Archéologique, 1894, 1, p. 73-83

作品データ

  • パルテノン神殿の南第十メトープ

    紀元前447年から440年の間

    1788年アテネのアクロポリス上のパルテノン神殿の麓にて、ルイ・フランソワ・セバスチャン・フォウヴェルにより収集された作品

    アテナイ

  • ペンテリコ産(アッティカ)の大理石、高浮彫

    高さ1.35m、幅1.41m

  • 旧ショワズル・ゴォウフィエー・コレクション、1818年購入

    ラピタイ族の女を略奪するケンタウロス

    N° d'entrée LL 87 (n° usuel Ma 736)

  • 古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術

    シュリー翼
    1階
    ディアナの間:古代ギリシャ・エトルリア・ローマ部門の最新動向
    展示室347

来館情報

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水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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