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作品 ボイオティア黒像式スキュホス

古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術部門 : アルカイック時代のギリシア美術(前7-前6世紀)

ボイオティア黒像式スキュホス

© 2004 RMN / Hervé Lewandowski

古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術
アルカイック時代のギリシア美術(前7-前6世紀)

執筆:
Alexandra Kardianou-Michel

レイエ・コレクションに属していたこのスキホスは、深い広口の飲料用容器であり、側面は薄く、垂直に近い。これは、コリントスの型に類似するが、その形はおそらくアッティカの製品に影響を受けた。側面には、テセウスとミノタウロスとの戦いが描かれている。ほつれる羊毛の毛玉を手にしているアリアドネが、この場に居合わせている。14人の若いアテナイ人は、2段に配置され、適切に表現されている。

ボイオティアの陶器

ボイオティア工房の生産品のなかには、空間を埋めるいくつかの要素や、ひとつふたつの壺の型を通し、ギリシア東部の影響が見受けられる。ボイオティア工房はまた、コリントスの壺の形、付属的な柄、赤色や白色の加筆の付け加えなどを取り入れた。イスタンブールの画家やホース=バードの画家などの芸術家は、アッティカより黒像式の技術、複数の図像の主題、かれらが採用したいくつかの壺の形を取り入れた。レカネで構成されたコーパスをもつプロトメの画家とトリトンの画家、スキポイのみを製作したラクダの画家は、後にボイオティアのレパートリーの典型になった、これらの形を専門とした。ラクダの画家は、ルーヴルの画家(MNC626)のように、ボイオティアに定住する前にアテナイにても活動をした。多くを取り入れたボイオティアの画家たちは、型にはまった主題に独特の変化を取り入れ、独創的な絵になる、感情表現豊かな、地元独自の様式を作り上げた。黒像式のボイオティアの生産は、紀元前590年から470年の間続けられた。薄い側面とほとんど垂直な深い広口、そして横の把手、厚みの無い末広の脚よりレイエのスキホスは、コリントスの壺に類似する。しかしその形はおそらくアッティカの製品に影響を受けた。

テセウスとミノタウロス

最も古いテセウスとミノタウロスの戦いの場面は、ボイオティアの浮彫アンフォラに表現され、それは紀元前7世紀前半にさかのぼる。紀元前6世紀と5世紀の間、テセウスは、ドーリア世界での英雄であったヘラクレスに対立する、アテナイ民主主義のイオニアの英雄と見なされていた。彼はいくつかの黒像式と赤像式のアッティカの壺、そしてコリントスまたはカルキスの壺にても表現されていた。伝説によるとアテナイを破ったクレタ島のミノス王は、ミノタウロス=アステリオンに捧げられる、7人の少年と7人の少女で構成された貢物を毎年受け取っていた。パシファエとポセイドンより送られた牡牛の息子である、人間の体と牡牛の頭をもつこの怪物は、ダイダロスにより建築された巨大な宮殿である、迷宮に住んでいた。アテナイの王アイゲウスの息子であるテセウスは、アテナイをミノタウロスより開放するため、このアテナイの若者に付き添った。ミノス王の娘アリアドネは、この英雄に恋をし、彼に羊毛の毛玉を与えた。この毛玉のおかげで彼は、ミノタウロスを殺した後、外に脱出する道を見つけられたのである。この場面は、レイエのスキホスを装飾している。14人の若いアテナイ人が、男子は上段に赤い服、女子は下段で白い服にて表現されている。ほつれる羊毛の毛玉を手にしているアリアドネが、この場に居合わせている。中央には、2人の人物が、その中心的な位置と大きさにて存在感を表している。裏側を装飾する人物像は、これより多くの疑問を含んでいる。一部の者はこの羽を生やした男性を、今にも落ちそうな空飛ぶイカロスと考え、他の者は、ダイダロスと考える。それでなければ空間を埋めるのに、よく使用された騎士と思われる。  

出典

Martine Denoyelle, Chefs-d'oeuvres de la céramique grecque dans les collections du Louvre, 1994, Éditions de la Réunion des musées nationaux, Paris, p. 48, n 19

作品データ

  • ボイオティア黒像式スキュホス

    アルカイック時代、紀元前550年頃

    タナグラ(ボエオティア、ギリシア)

    ボエオティア(ギリシア)

  • 陶土、黒像式、釉薬、線刻、赤色と白色の加筆

    高さ11.50cm、直径16.40cm、幅24.50cm

  • 旧レイエ・コレクション、1884年購入

    「レイエのスキュホス」

    MNC 675

  • 古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術

    シュリー翼
    2階
    ギャラリー・カンパーナIII 黒像式ギリシャ陶器
    展示室653

来館情報

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水・金:9時-21時45分(夜間開館)

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