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作品 ポリュクレイトス型のドリュフォロス型男性像

古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術部門 : クラシック時代のギリシア美術(前5-前4世紀)

ポリュクレイトス型のドリュフォロス型男性像

© 1998 RMN / Hervé Lewandowski

古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術
クラシック時代のギリシア美術(前5-前4世紀)

執筆:
Hasselin Rous Isabelle

人形鋳造の作品としては例外的な大きさの、紀元前2世紀のこの競技選手像(CA782)は、紀元前440年頃制作された有名なブロンズ像、ポリュクレイトスのドリュフォロスに反映している。スミルナの工房にて制作された、彫像種の複製品の最高傑作である、技術と質の高さをもつこのテラコッタ製の小像は、原型となった彫像のブロンズ製オリジナル作品にできるだけ近づくよう、その全体が金箔で覆われていた。

競技選手像

この男性裸体の像は、正面を向き、左側に重心を置いた状態で立っている。右足は曲げられ、後方に向けられており、そのかかとは、地面から離れていたと思われる。右腕は、前方に差し出され、左腕は、肩の上がり具合より後方に曲げられているように思われる。この男性の体全体に力強く表された筋肉は、皮膚の下で張っている。そのことからこの彫像は、競技選手像であると推測される。キアスムは、腰の線に対し逆向きの肩の線の傾きにより、上半身に作用している。

ポリュクレイトスのドリュフォロスの反映

人形鋳造の作品としては例外的な大きさのこの小像の、その頭を復元した高さは50cm近くになると思われる。それに加えこの形の質の高い造形加工は、この小像に彫刻の特徴を与える。この人形を制作した職人は、クラシック時代から大きく発展したブロンズ像などの、彫刻と張り合うことを望んでいたように思われる。そのため、彫像後は金色であった(古代ギリシアのブロンズ像は緑青をふいてはいなかった)ブロンズ像を真似するため、金箔にて表面を覆っていた。競技選手の均衡、キアスムの存在、片方の動く足とその反対側の動く腕、自由な足とその反対側の自由な腕を組み合われた対照的な構成の構図は、ポリュクレイトスの伝統の小像に沿っている。この運動選手の制作の前に作られた彫刻された原型は間違いなく、紀元前440年に制作されたブロンズ像、ポリュクレイトスの《ドリュフォロス》であると思われる。

スミルナの作品

スミルナの都市の人形鋳造の工房は、紀元前3世紀第4四半世紀より繁栄した。その時期に、この小像が発見された、パギュス山の山腹に位置する新しい都市が創設された。その活動は、大地震がこの都市を荒廃させ、この人形鋳造が消滅する紀元178年まで繁栄した。スミルナの工房の生産は、二つの異なった分類を専門としていた。一つは主にポリュクレイトスやリシュポスなどのクラシック時代の巨匠が制作した大型彫刻作品を再現、もう一つは風刺的な人形、民族や奇形などの種の珍妙な人物の制作であった。この作品は、その前例の流れを描いている。それは、その彫刻の構想より、その仕上がりの質の高さにより、スミルナの生産品の特徴を持ち合わせている。彫像を原型とするスミルナの複製品に頻繁にみられる、粘土の上に貼られた金箔の存在は、ブロンズ像の幻想を与える。そのことより、ブロンズ像や大理石像に比べ手ごろな、これらのテラコッタ製の作品は、そこに表された彫刻家の完全な写しにより、これらの有名な彫像を入手することを可能にした。 

出典

- BESQUES S., Catalogue raisonné des figurines et reliefs en terre cuite grecs, étrusques et romains III, 1972, p. 162, D 1098, pl. 222c.

- Fiche pédagogique " Les figurines en terre cuite de Smyrne : échos de types statuaires illustres".

作品データ

  • ポリュクレイトス型のドリュフォロス型男性像

    紀元前2世紀

    ロースン・コレクション(CA782)、スミルナ(パギュス山)、現トルコ(Myr703)

    スミルナ

  • 雲母が混じった赤茶色の粘土;二枚貝式鋳型;金箔の跡

    高さ42cm(CA782)、高さ21cm(Myr703)

  • 1897年取得(CA782)、1882年取得(Myr703)

    CA 782

  • 古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術

    シュリー翼
    2階
    ギリシャのテラコッタ小像 アルカイック時代とクラシック時代
    展示室647

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