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作品 マルクス・アウレリウス帝(在位紀元161-180年)
古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術部門 : ローマ美術

マルクス・アウレリウス帝(在位紀元161-180年),
© 2008 Musée du Louvre / Daniel Lebée et Carine Déambrosis
マルクス・アウレリウス帝(在位紀元161-180年)

© 2008 Musée du Louvre / Daniel Lebée et Carine Déambrosis
古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術
ローマ美術
この作品はおそらく、紀元161年から180年に皇帝の座についていた、マルクス・アウレリウス帝の死後の肖像である。髪型と髭に顕著に見られる巧妙な技は、2世紀に流行した様式の一例である。このバロック風と形容される表現技法、恍惚状態の視線、そして肖像の巨大な寸法は皇帝を美化し、彼に非凡な印象を与える。
マルクス・アウレリウス帝
近代に付け加えられた胸部の上に置かれたこの巨大な頭部は、紀元161年から180年の間、皇帝として君臨したマルクス・アウレリウス帝を表現したものである。突出した眼球をした大きな目、膨らんだ髪束でできた髪や髭の巧みな加工は、哲学者皇帝の肖像のよく知られた特徴である。
娘から父への敬意
この肖像は161年から169年の間皇帝と協同でして統治した、共治帝ルキウス・ウェルス帝の同寸法の巨像と対をなしていた。どちらもローマ付近の、アクア・トラヴェルサのルキウス・ウェルス帝の邸宅より発見された。
実際の人物以上の大きさで、称揚された皇帝の姿から、彼の娘でルキウス・ウェルス帝の妻、ルキリアによって発注された、死後の肖像だと考えられる。その結果この肖像はマルクス・アウレリウス帝の死後、紀元180年からルキアの死、紀元183年の間に制作されたと考えられる。
アントニウス朝肖像の妙技
その保存状態と巨大な寸法からこの作品は稀に見るものであり、2世紀後半のローマ帝国で流行したバロック的な表現方法が、最も顕著に表れている作品のひとつである。というのもこの作品は古典主義の伝統とは一線を画しているのである。大げさなまでにボリュームを持たせた髪形や髭は、彫刻家により穿孔機で深く彫り込まれ、極めて滑らかな顔面と対を成している。その顔は、空を見上げる大きな目が、皇帝に恍惚状態のような表情を与えている。自然主義的表現の回避は、非凡なこの皇帝の人格を強調する役割を担っているように見える。
出典
- KERSAUSON K. (de), Catalogue des portraits romains, II, Paris 1996, n 104, p. 236.作品データ
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マルクス・アウレリウス帝(在位紀元161-180年)
紀元180-183年
アクア・トラヴェルサ、ローマ付近、(イタリア)
ローマ
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ルーニ産大理石、丸彫
高さ1.10m
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1807年ボルゲーゼ・コレクションから購入
Inventaire MR 559 (n° usuel Ma 1179)
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ドゥノン翼
1階
ローマ美術:紀元3世紀のローマと属州
展示室413
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