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作品 ミノタウロス

古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術部門 : アルカイック時代のギリシア美術(前7-前6世紀)

ミノタウロス

© 1999 Photo RMN / Hervé Lewandowski

古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術
アルカイック時代のギリシア美術(前7-前6世紀)

執筆:
Marie-Bénédicte Astier

頭部が牡牛の男の肖像は、釘で打たれた桶の三脚台の装飾に属していた。この奉納品は、幾何学様式時代のブロンズの希少性のため、特に貴重なものとされている。鍋の縁に固定されたこの小像は、その手の間に三脚台の脚のうちの一つを挟んでおり、それは支柱の役目をも果たした。確信的にミノタウロスと解釈される小像は、おそらくアテネに保管されている男性像に組み合わされていたと思われる。それは、英雄テセウスとミノタウロスの戦いを初めて描いたものであると推測される。

釘で打たれた三脚台の把手装飾

紀元前8世紀、幾何学様式時代の間、釘で打たれた桶のブロンズ製三脚台は、貴重な奉納品であった。それは、オリュンピア、デルポイ、アテナイのアクロポリスのような大神殿の神々に、貴族階級の者が捧げた奉納品であった。この品は初め台所用品として使用されたが、早々に、鉄の希少性より特に貴重な奉納用鍋になり、実用的な役割は消えていった。三脚台はより高く、その装飾は豊かになり、型押しや、刻まれた線と幾何学模様により豊かになっていった。8世紀中旬より把手は、動物や人物像により装飾されるようになる。馬術師、戦士、馬、奉納者の社会的地位の印、鳥などが別に鋳造され、釘で固定された。このブロンズ像は、三脚台のうちの一つの装飾にあたる。釘を受け入れるため空間が開けられた手の位置と、人物像の足に残る固定のための装置は、小像が鍋の縁に固定され、その手にその三脚台のうちの一つの脚を挟み、その支柱の役割を果たしていた事を示している。

幾何学様式時代のアッティカ地方の作品

どのような主題にかかわらず、おそらくアッティカ地方の工房で制作されたこの二つの品は、紀元前8世紀末のブロンズ製小型彫刻の進化を表している。ブロンズ鋳金師は、人間の人物像を前もって制御する幾何学的なボリュームに欠ける形から開放された。体が横を向き、頭が正面を向いたミノタウロスの姿勢は、確かに堅苦しい。しかし柔軟で蛇行したその輪郭は、むしろ調和の取れた形のなかに自然に加工されている。紡錘形の長い両足のモデリングもまた極めて的確に表現されている。

テセウスとミノタウロスの神話?

この構成は、アテネの国立考古博物館に保管してある、オリュンピアで発見された男性像に見られるそれと同じである。大きさ、均整とその加工の仕方はルーヴルの小像ととても近く、その反転した左右対称の構成は、この二つの作品が対をなし、同じ奉納品を装飾し、柄を挟み向かい合いになっていたと推測される。体が男性像で頭が牡牛のこの人物像は、確定的にミノタウロスと認識される。この怪物は、パシファエとポセイドンがクレタ島に送った牡牛との間に生まれた。《オリュンピアの小像》は、ミノス王の指示に従いダイダロスに建設させた、迷宮の中で動物の退治を成し遂げる、アテナイの英雄テセウスを表現したものであると思われる。この場面を確実に解釈するこの時代の文献は存在しないが、この二人に人物像は、この神話の戦いを語っていると思われる。もしそうであれば、これはこの伝説を語った彫像で最も古い作品例となるであろう。

出典

- HOLTZMANN B.,  PASQUIER A., L’Art grec,  La Documentation française, « Manuels de l’Ecole du Louvre », Paris, 1998, pp. 68-69.

- ROLLEY Cl., La sculpture grecque. 1- Des origines au milieu du Ve siècle, Picard, Paris, 1994, pp. 94 et 103, fig. 77.

作品データ

  • ミノタウロス

    紀元前8世紀末

    オリュンピア?

    アッティカ?

  • ブロンズ像、無垢鋳

    高さ:18.40cm

  • 旧カンパーナ・コレクション

    釘で打たれた三脚台の装飾

    Br 104

  • 古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術

    シュリー翼
    2階
    ブロンズの間
    展示室663

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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