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作品 メディシス形の瓶(かめ)と台座

工芸品部門 : 18世紀:新古典主義

メディシス形の瓶(かめ)と台座

© 1997 Musée du Louvre / Martine Beck-Coppola

工芸品
18世紀:新古典主義

執筆:
Muriel Barbier

この瓶は、1783年にルーヴルの大回廊のために、セーヴル製作所に注文された。これは、硬磁器の性質を利用して18世紀にセーヴルで制作されたものの中で、最も大きな瓶である。ルイ=シモン・ボワゾ(1773-1809年に現役)が、型と、白焼きの装飾をデザインした。ブロンズ装飾はピエール=フィリップ・トミール(1751-1809年)の作品である。1807年からはサン・クルー城に置かれ、1840年、ルイ=フィリップの要望により、台座が付け加えられた。台座の型は、彫刻師アンリ・ド・トリケティ(1804-1874年)の手によるものである。

ルイ=シモン・ボワゾの瓶

ルイ=シモン・ボワゾは、1773年、セーヴル製作所の彫刻工房の長に任命される。彼は、数々の彫刻と壺の型を考案したが、彼の名はこのルーヴル蔵の巨大な瓶(かめ)により、不朽のものとなった。このような大きな瓶の制作は、硬磁器の使用により可能となった。ボワゾは「メディシス」と呼ばれる型をデザインした。この種の瓶では、首の部分全体に、白焼きで施される蛇腹層を際立たせることができた。瓶はいくつかの要素から構成されている。ひと続きの白焼きの蛇腹層は、製作所に難儀をかもし出した、腕の見せどころ的な技術であった。一方では、浅浮き彫りで「狩りの褒美を授けるディアナ」と、「エンディミオンを見初めるディアナ」が表わされており、残りの部分には、青の釉(うわぐすり)が塗られている。この、釉を塗った磁器と白焼きの組み合わせは、セーヴルのルイ16世様式の大きな特徴のひとつである。

ピエール=フィリップ・トミールによるブロンズ装飾

ブロンズ装飾は、この瓶(かめ)において重要な位置を占めている。新古典主義的な着想から、この作品においては、卵型装飾のフリーズ、シュロの葉模様、アカンサスの葉、布をまとった古代風の二人の女性がつかまっている、取っ手にぶら下がった花の葉飾り、などがブロンズ装飾で施されている。当作品は、トミールの、セーヴルにおける輝かしい経歴の端緒となる。この巨大な瓶は対になる予定であった。二つ目の瓶は、一方に「ヴィーナスの化粧」、他方に「海の上のヴィーナス」を表わす浅浮き彫りが、施されることになっていた。蛇腹層は技術上の問題のため、完成することはなく、代わりに、同じくトミールの手によるブロンズの装飾が施された。この二つ目の瓶はフィレンツェのピッティ宮殿に保存されている。また、ルーヴル美術館は、この二つの大きな瓶の縮尺を保存している。

アンリ・ド・トリケティによる台座

18世紀には、この瓶(かめ)は台座なしで置かれていた。この台座は、ルイ・フィリップ(1773-1850年)が、サン・クルー城において、瓶を補うために注文した。制作は1838年から1840年まで続く。型はアンリ・ド・トリケティの作品である。土台は、隅にノロ(ユーラシア大陸産の小鹿)の頭の装飾が、緑青をふいたブロンズで飾られている。白焼きのフリーズの上部は、四大基本要素の寓意を表わす像でできている。各面の胴体部分には、四角の白焼きの板があり、その周りは金箔を貼ったブロンズの唐草模様が、青い磁器の地の上に施されている。この装飾は、壺本体の装飾要素を繰り返しており、おそらくアレクサンドル・ブロンニャール(1800-1847年、製作所の所長)が、壺に合わせて提案したものであろう。この台座の装飾は、古典的な要素と、ルネッサンスの要素を同時に借用しており、7月王政期、そして特にトリケティの作品に典型的な組み合わせである。

出典

- Un Âge d’or des Arts décoratifs, Paris, RMN, 1991, p 275-277.

Un défi au goût, Paris, musée du Louvre, p 103.

作品データ

  • ルイ=シモン・ボワゾ、ピエール=フィリップ・トミール

    メディシス形の瓶(かめ)と台座

    1783年

    1783年、アンジヴィエール伯爵より王室家具調度管理官のために注文;1783年ヴェルサイユ宮殿1807年から1853年までサン・クルー城のアポロン・ギャラリー

    王立セーヴル磁器制作所

  • 硬磁器、金箔を貼ったブロンズ

    高さ2m、直径0.90m

  • 1912年、国有調度品保管所より受領

    OA 6627

  • 工芸品

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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作品の補足情報

台座にブロンズで刻印:"MANUFACTURE RLE DES PORCELAINES DE SEVRES LES BRONZES FAITS PAR THIOMIRE"(王立セーヴル磁器製作所トミールがブロンズを制作)