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ルイ14世の宝石用の櫃

© Musée du Louvre / Objets d'Art

工芸品
17世紀

執筆:
Michèle Bimbenet-Privat et Emmanuel Plé

この金の櫃は、これまでフランスの王妃、次いで摂政となったアンヌ・ドートリッシュ(1601—1666年)にまつわるとされ、長年、ルーヴル美術工芸品部門コレクションの傑作の一つとみなされてきた。この櫃は、現存する旧王室コレクションの中でも重要な作品の一つである。櫃の記録は、1718年に王室の財産目録に現れた後、1833年までチュイルリー宮殿の目録にたどることができる。その後、君主たちの美術館コレクションに入り《ルイ13世の妃、アンヌ・ドートリッシュ王妃の宝石箱》として目録に記載された。櫃の来歴に関するこの仮説は不確かなままであったが、櫃を覆う金の透かし彫りの装飾様式は、むしろもっと後の年代のものであることを想起させる。実際、最近発見された未発表の保存資料により、この櫃は、1676年の春、「全ての装身具をしまうため」にルイ14世に届けられたことが明らかになった。装身具とはつまり、王の宮廷衣装に散りばめられていた宝石類のことである。著名な金銀細工商人ジャン・ピタンが櫃の支払いを受け、プロテスタント信者である無名の金細工専門の職人ジャコブ・ブランクが制作を請け負った。この発見をうけて、2013年春に櫃の精密な科学技術調査がフランス美術館研究修復センターで行われた。その調査結果によって櫃の歴史的データは確たるものとなり、ルイ14世時代におけるパリの金銀細工師達の優れた技巧に関する知識・理解が著しく高まった。

出典

- Bimbenet-Privat, Michèle, and Emmanuel Plé,  “Le coffre des pierreries de Louis XIV (1675)”, La Revue des musées de France, Revue du Louvre, 2014-3, p. 63-72.

- Bimbenet-Privat, Michèle. Les Orfèvres et l'orfèvrerie de Paris au XVIIe siècle. Volume 2. Les Œuvres, Paris-Musées, Paris, 2002, p. 70-73.

- Un temps d'exubérance: les arts décoratifs sous Louis XIII et Anne d'Autriche, catalogue d'exposition, Editions de la Réunion des Musées nationaux, Paris, 2002, p. 267-269.

作品データ

  • ルイ14世の宝石用の櫃

    1675年

    アンヌ・ドートリッシュ?、1729年、王室コレクション目録に記載

    パリ(フランス)

  • 金、青い絹の布で覆われた木心

    高さ25.20cm、幅47.50cm、奥行き36.20cm

  • 王室コレクション旧在

    MS 159

  • 工芸品

    リシュリュー翼
    2階
    エフィア城
    展示室519

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作品の補足情報

脚裏のひとつに刻印:298