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作品 小箱を飾るメダイヨン

工芸品部門 : 中世

小箱を飾るメダイヨン

© 2005 RMN / Jean-Gilles Berizzi

工芸品
中世

執筆:
Muriel Barbier

これらのメダイヨンは、蝶番8点とメダイヨン12点からなるセットに含まれる。かつて小箱を飾っていたもので、世俗的な(キリスト教とは無関係な)情景が描かれている。12世紀にリモージュで制作されたこれらのメダイヨンは、リモージュでエマイユ・シャンルヴェ(生地彫り七宝)による作品が数多く制作されていたことと、ロマネスク時代に世俗的な図像が存在していたことを物語る。

世俗的な図像

ルーヴル美術館の四葉形のメダイヨンには、取り付け用の穴が4つ開いている。具象的な装飾をほどこしたメダイヨンは全部で6点あり、唐草模様の枠の内から矢を射るケンタウロス、同じような唐草模様の枠の中にいる矢で傷ついた牡鹿、青一色の地を背景に武具を纏って馬に乗る人物を表したものがある。他3点の四葉形メダイヨンは、武具を纏ってライオンにまたがる人物で飾られている。残る5点のメダイヨンには図案化された花の装飾が描かれる。装飾モチーフと形から、これらのメダイヨンは皮製または木製の小箱に付属していたと推測される。これらの他にも、ルーヴルのメダイヨンによく似た装飾をもつ作品が存在する。《アンバザックの聖遺物箱》と、ニューヨークのメトロポリタン美術館に所蔵される1点の小箱である。聖職者以外の人々に向けたこれらの品は、12世紀末に、世俗的な主題を好む顧客のために作品が制作されていたことを示している。

12世紀におけるリモージュの作品

これら世俗的な装飾をもつ作品は、鍍金をほどこした銅にエマイユ・シャンルヴェで制作されている。四葉形の飾りには、濃い青と明るい青、淡い緑と黄を組み合わせた色調が用いられている。この色調は、当時飛躍的な発展を遂げつつあったリモージュの作品に特有なものである。事実12世紀末の数十年は、リモージュの工房が、鍍金した銅にエマイユ・シャンルヴェをほどこした作品の主要な制作元として、世に認められた時期である。このことについては 『オプス・レモウィークム』や『オプス・レモウィーセンセ』(リモージュの作品)などの文書に言及がある。現在にまで伝わったリモージュの作品は主として教会関係のものであるため、ルーヴルのメダイヨンは、エマイユ・シャンルヴェによる世俗的な主題のリモージュ作品として、珍しい例に数えられる。

出典

- L'Oeuvre de Limoges. Emaux limousins du Moyen Age, Catalogue d'exposition, Paris : Éditions dela Réunion des musées nationaux, 1995

- Les Trésors du patrimoine sarthois de l'Antiquité à nos jours, Catalogue d'exposition, 1980, Connaissance du patrimoine de la Sarthe, Le Mans, 2 vol.

作品データ

  • 小箱を飾るメダイヨン

    1180-1190年頃

    サルト県、マイィ伯爵コレクション

    フランス、リモージュ

  • 銅に金鍍金、エマイユ・シャンルヴェ(生地彫り七宝)

    高さ7cm、幅7cm

  • 1981年ルーヴル美術館友の会より寄贈

    OA 10889

  • 工芸品

    リシュリュー翼
    2階
    シュジェール
    展示室502

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