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箪笥

© 1987 RMN / Daniel Arnaudet

工芸品
18世紀:新古典主義

執筆:
Muriel Barbier

ルイ=ジョゼフ・ド・ブルボン、コンデ公(1736-1818年)は、1764年にブルボン宮を購入し、その手入れと改装を革新的な建築家に依頼した。1772年から1776年にかけて、ジャン=フランソワ・ルルーは家具の制作を担当し、その中にこのルーヴルに保存されている箪笥が含まれていた。箪笥は1772年に納入され、公爵の寝室に置かれることになっていた。その構築的な外観や、ブロンズ装飾から、当作品は1760年ころに家具調度品に影響を与えた、ギリシア様式に特徴的である。

ギリシア様式の典型的な形状とブロンズ

この箪笥は正面に引き出しが3段備わっており、上の引き出しが下の段よりも狭くなっている。これは移行様式やルイ16世様式の箪笥の形状に忠実である。形状は非常に線的だが、この直線は、隅の角を切り落として溝彫りを施した、ブロンズのアカンサスの葉を上に頂いたキャント(平面)のおかげで緩和されている。非常に背の低いこの箪笥は、大きなライオンの足に支えられているが、これはルルーの作品に繰り返し見受けられる要素である。下部では金箔を施したブロンズの雷文のフリーズが、そして上部ではギリシア風波型模様と花形装飾が交互にあらわれるフリーズが線状に周りを囲んでいる。側面のパネルは下段の引き出しのように、水草模様の細帯に囲まれている。これらの装飾はすべてギリシア・ローマの装飾要素を思い起こさせる。それらはルルーの箪笥にはよく見られるもので、そうすることによって、寄木細工のための空間を空けることができたのである。

寄木細工装飾の巧み

側面のパネルと引き出しは、中にばら模様があらわれる格子組み模様の寄木細工が施されている。ルルーは正面の中央に、花の寄木細工を配置し、リボンで飾られた花の籠を表わした。ルルーはばら模様の寄木細工を完全に自分のものにしていて、数点の家具に繰り返し見受けられる(パリ、ニッシム・ド・カモンド美術館の垂れ板式書き物机や、ロンドン、ワラス・コレクションの箪笥など)。そのすばらしさから、花とばら模様の寄木細工はジャン=フランソワ・オーベンのテーブルのものを思い起こさせる。実際ジャン=フランソワ・オーベンはルルーの師匠であり、ルルーはオーベンの発案した作品の威光を、世に広めることに貢献した。こうして、前者がいかに後者に影響を与えていたかを知ることができる。

ルルーとコンデ公

ルイ=ジョゼフ・ド・ブルボン、コンデ公は、1722年から1777年にかけてのルルーの重要な顧客であった。彼はパレ・ロワイヤルに、ルーヴルのものに似た箪笥を3棹納入しており、そのうち1棹はロンドンのワラス・コレクションに、もう2棹はヴェルサイユの小トリアノンに保存されている。3点とも、コンデ公の義理の娘、ブルボン公爵夫人の寝室に備え付けられることになっていた。ルーヴルの箪笥に見られる装飾模様(ライオンの足、雷文のフリーズ)は、同じくルルーのものとされる、ワラス・コレクションの戸棚型書き物机にも同様に見受けられる。

出典

Alcouffe Daniel, Dion-Tenenbaum Anne, Lefébure Amaury, Le Mobilier du musée du Louvre, tome 1, Dijon, Éditions Faton, Paris, 1993, pp. 198-201.

作品データ

  • 証印入り:ジャン=フランソワ・ルルー(1729-1807年)

    箪笥

    1772年

    ブルボン宮のコンデ公の寝室、パリ

    パリ

  • 骨組み:オーク材引き出し:正面はオーク材、側面はアマランサス材の化粧板化粧板:シカモア、ローズウッド、アマランサス寄木細工:多色木材金箔を貼ったブロンズ;赤斑大理石

    高さ0.80m、幅1.24m、奥行き0.59m

  • 1953年に蒐集

    OA 9589

  • 工芸品

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作品の補足情報

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