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作品 蛇紋石の聖体皿

工芸品部門 : 初期中世

蛇紋石の聖体皿

© 1982 RMN / Peter Willi

工芸品
初期中世

執筆:
Bardoz Marie-Cécile

聖体皿は、おそらく1世紀作の蛇紋石の皿に金で魚のモチーフを象嵌したものと、宝石類をあしらった金の金具とで構成される。金具の宝石の間には、仕切り線を用いた金銀細工モチーフが展開されるが、こうした組み合わせは11世紀初めまで見られる。かつてサン・ドニ修道院に保管されていた頃は、《プトレマイオスの杯》と呼ばれる瑪瑙のカンタロス〔取っ手のついた深型の杯〕と一組になっていた。これも聖体皿と同じ金銀細工の金具を取り付けたものである(パリ、国立図書館メダル室所蔵)。

サン・ドニ修道院宝物室

蛇紋石の聖体皿はサン・ドニ修道院宝物室に保管されていた。同修道院にある間は常に、《プトレマイオスの杯》と呼ばれる、バッカスの浮彫りをほどこした紅縞瑪瑙(白とオレンジの瑪瑙)製のカメオの壺と一組になっていた。この2点は15世紀以来、王妃の聖別式に用いられてきた。同修道院はフランス王妃の聖別式を行う場所だったからである。名高い2点は1791年まで同宝物室に合わせて保管されていた。この年、聖杯はフランス国立図書館古代美術室に寄託される。1804年に盗まれ、その後発見されたものの、金具は溶かされてしまったために失われた。これは現在もなお、国立図書館のメダル室が所蔵している。一方聖体皿は、早くも1793年に中央美術館〔ルーヴル美術館の前身〕のコレクションに加わった。

蛇紋石の聖体皿

本作品は、はっきりと見分けがつく、時代も異なる2つの部分からなる。聖体皿の彫刻は巧みで、紀元前および紀元後1世紀における古代の宝石彫刻の中でも傑作に数えられる。蛇紋石のくすんだ緑の大理石模様の中に、金で小さな魚が8匹象嵌されている(2匹は欠けている)。おそらく古代ローマ帝国末期に、典礼で使用することを考えて付け加えられたものである。

サン・ドニ修道院におけるシャルル禿頭王のメセナ〔文芸保護〕

カロリング朝の時代に紅縞瑪瑙のカンタロスは、宝石をあしらった円い装飾のついた脚部を加え、聖杯に作り変えられた。飾石の優雅な皿にもやはり、仕切り線を用いた金銀細工の金具が取り付けられた。金具には宝石が真珠やガーネット、ガラス玉と並んでいる。仕切り線を用いた縁飾りは、シャルル禿頭王の宮廷の金銀細工芸術を示す一例である。現在は失われた金の大祭壇や十字架など、同王からサン・ドニ修道院に贈られたほかの至宝も、この金銀細工芸術を物語るものだった。

出典

- MONTESQUIOU - FEZNSAC Blaise (de), Le Trésor de Saint-Denis, Paris, 1973-1977, I et II, n° 69, III, p. 56-57.

- Le Trésor de Saint-Denis, Editions de la Réunion des musées nationaux, 1991, n° 12 (Danielle Gaborit-Chopin).

Le Trésor de Saint-Denis, Les Dossiers de l’archéologie, n° 158, mars 1994.

- GABORIT-CHOPIN Danielle, L’Orfèvrerie cloisonnée à l’époque carolingienne, Cahiers archéologiques, XXIX, 1980-1981, p. 5-26.

作品データ

  • 蛇紋石の聖体皿

    紀元前1世紀または紀元後1世紀、古代ローマ帝国末期(聖体皿)シャルル禿頭王の宮廷、9世紀後半(金具)

    サン・ドニ修道院宝物室

  • 蛇紋石に金の象嵌、金、宝石、真珠、色ガラス

    直径(最大):17cm

  • 1793年収蔵

    MR 415

  • 工芸品

    リシュリュー翼
    2階
    シャルルマーニュ
    展示室501

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