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作品 騎馬の鷹匠の皿

イスラム美術部門 : セルジューク朝・モンゴル帝国・イスラム教徒の地中海世界

騎馬の鷹匠の皿

© 2006 Musée du Louvre / Claire Tabbagh

イスラム美術
セルジューク朝・モンゴル帝国・イスラム教徒の地中海世界

執筆:
Makariou Sophie

細密画の一ページとみまちがうような美術的特質に加えて、この皿は、両立させるのが難しい二つの装飾技術を駆使した非常に珍しい作品例である。それは、平常の大気の窯で、 低火度で焼いた絵付け、金彩と、窯の中に還元剤を入れて、酸素を奪う状態で焼くとできるラスター彩が、ともにみられるということである。

一葉の細密画

この皿は、装飾の構成、保存状態、素描の美しさによって、目を見張らせるものである。まさに、一葉の細密画であり、今日ほとんど残存しない、12世紀末もしくは13世紀初頭のイランの写本芸術がいかなるものであったかを想像させる。狩りに出た若者は、鷹を握り拳に乗せ、後肢で立った馬に乗り、左側を向いている。素描の質はすばらしいもので、駻馬の動きは殊に心に迫る。黒のたてがみが下がり、耳を折って、口は轡の周りで引きつっている様子は、一瞬止まった動きをみているようだ。珍しいことには、人物像と馬が、二羽の飛んでいる鳥を除いて、白い地色上に、はっきり浮き出ている。そして、周囲の銘文によって、光を放っているようにみえる。この銘文のひとつはペルシア語で、草書体のナスヒー体 で表わされていて、もうひとつはアラビア語で、クーファ体で表わされている。こちらはラスター彩の金属的な光沢のある地模様の上に、青色で、はっきり浮き出ている。

技術的な壮挙

この皿は技術的に特異である。ラスター彩の存在は、それだけで、二度焼かれたことと、その内の一回は、金属の酸化物が、酸素を奪われて、その金属の薄い膜として、陶器の表面に残るという、還元状態で焼かれたことを示す。その上に、低火度で焼かれた絵付けがある。この特異性だけで、この作品が従う美的見地と同様に、制作面でも、いかに特別な美の追求がなされたかを、はっきり知ることができる。

作品データ

  • 騎馬の鷹匠の皿

    13世紀初頭

    イラン

  • 珪石質陶器、低火度絵付け(ペルシアの七彩)、金彩、失透性釉薬、ラスター彩

    高さ6.5cm、直径22cm

  • 1970年取得

    MAO 440

  • イスラム美術

    リシュリュー翼
    地上階
    セルジューク朝 11‐13世紀

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

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