Go to content Go to navigation Go to search Change language

ホーム>作品と宮殿>コレクションと学芸部門>1対のろうそく立て

作品 1対のろうそく立て

工芸品部門 : 18世紀:新古典主義

1対のろうそく立て

© 2003 Musée du Louvre / Martine Beck-Coppola

工芸品
18世紀:新古典主義

執筆:
Muriel Barbier

この2本のろうそく立ては、矢筒に入ったケシの花からなっており、マザラン公爵夫人(1735-1781年)の私邸のために制作された。夫人の私邸は、建築家フランソワ=ジョゼフ・ベランジェ(1745-1818年)により、当時の流行に合うように改装された。ベランジェは、家具や工芸品のデザインも行った。彼は、現在ルーヴル美術館に保存されているろうそく立てを設計し、制作はブロンズ職人ピエール・グティエール(1732-1813年)が行った。

マザラン公爵夫人の私邸

1767年、マザラン公爵夫人(1735-1781年)は、パリのマラケ河岸通りに、ラ・ロッシュ・シュール・ヨン邸(現在国立高等美術学校になっている)を購入した。改築工事は、建築家フランソワ=ジョゼフ・ベランジェ(1745-1818年)により施行され、1777年にジャン=フランソワ・シャルグラン(1739-1811年)に引き継がれた。彼らは、新しい新古典的な趣味で装飾された、すばらしい居室を造り上げた。これらの居室では、ブロンズ装飾が非常に重要な位置を占めていた。このろうそく立てが取り付けられていた大広間は、ギャラリーとも呼ばれており、建物2階の、一連の応接用居室の最後に位置していた。1777年には、ピエール・グティエール(1732-1813年)に、濃青色の大理石の暖炉(以前フェリエール城に保存されていた)と、コンソール(ニューヨーク、フリック・コレクション蔵)、そして2台の台座(個人蔵)のブロンズ装飾が注文された。

ピエール・グティエールの作品

グティエールはロウソク立ての制作にあたり、土と蝋で作ったいくつかの型を提案したが、矢筒や、ケシの花を使った型が選択される前から、すべての案は花の模様を施したものであった。最終的に決定された案は、蝋で模型が作られ、そこには、ブロンズ装飾の制作についての、すべての必要な細かい点が注記されていた。各作品は、緑青ブロンズの矢筒からなっており、ケシの花束を伴った矢がその中に入っている。矢筒には豪華な金鍍金ブロンズの装飾が施され、底部はアカンサスの葉や花形装飾、一連の玉縁飾り、中央には交差する月桂樹の枝、そして首の部分にはリボンで飾られた葉飾りと、花形模様を施した組み紐文のフリーズが、それぞれ表わされている。首の部分には2つの輪があり、そこからは長い鎖が、現在では消失してしまったパテナ(聖体皿)に繋がり、壁に取り付けることができるようになっていた。矢筒の中央にはリボンの結び目があり、それが5本ずつ束になった、蝋受けの役割をするケシの花2束を結んでいる。これらの金鍍金ブロンズの装飾はすべて、非常に繊細に彫金され、つや消しをされた部分と、つや出しをされた部分が、その繊細さを際立たせる効果を発揮している。

新古典主義的な作品

この2本のろうそく立ては非常に独創的な作品である。自然主義的、かつ詩的な作風で制作されており、まさにピエール・グティエールの傑作と言えよう。矢筒模様の選択は、18世紀終わりの装飾芸術に繰り返し見られるものだが、たとえば同じ装飾が、マリー=アントワネットのフォンテーヌブローの私室や、ヴェルサイユの午睡の間にも見受けられる。この意匠は、古代ギリシア・ローマに端を発するものに属し、新古典的な形の厳格さを軽やかにするために、しばしば花束や花の葉飾りのフリーズと組み合わせて使われる。マザラン公爵夫人のろうそく立ては、18世紀末期のブロンズ技術を示す例として、もっとも美しい作品のひとつである。

出典

BAULEZ C. in OTTOMEYER H., Vergoldete Bronzen die Bronzeareiten des Spätbarok und Klassizismus, 1986, p 633-634.

作品データ

  • ピエール・グティエール(1732-1813年)-フランソワ=ジョゼフ・ベランジェ(1745-1818年)に基づく

    1対のろうそく立て

    1781年

    マザラン公爵夫人(1735-1781年)の大広間、マラケ河岸通り、パリ

    パリ

  • 彫金、緑青、金鍍金加工を施したブロンズ

    高さ71cm、幅55cm、奥行き29cm

  • 2002年、ルーヴル友の会による寄贈

    OA 11995, OA 11996

  • 工芸品

来館情報

ルーヴル美術館 パリ フランス
地下鉄:1番線または7番線、Palais-Royal Musée du Louvre 駅
 
開館時間
月・木・土・日:9時-18時
水・金:9時-21時45分(夜間開館)

休館日:毎週火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
 
 

チケットを購入する